受けループに勝てん!
天然組硬すぎ!ドヒドラッキーウザすぎ!アマガドオー多すぎ!
こんな風に思っているSVランクバトル勢の方必見です!
受けループとは何なのか?
ポケモン対戦をやり始めると、受けループという単語を耳にする時が来るかもしれません。
Googleでもポケモン sv 受けループ対策といったワードで検索している方は多そうですしね。
今作は強力な耐久ポケモンが追加されたこともあり、悩んでいる方はかなり悩んでいるイメージ。
そんな受けループとは何なのか?
これは構築の種類で、以下の中ではサイクル構築に分類されるパーティー。
- 対面構築:1vs1(対面)に3回勝つ!ストーリーのジム戦などでよくやる動きに近いイメージ。
- 展開/コンボ構築:場のポケモンと手持ちのポケモンでコンボを組み、手持ちポケモンで相手のポケモンを2体以上倒す構築。
- サイクル構築:3vs3で勝つ!交換を基本として、相手をジワジワと削って行く構築。
その中でも特に極端で、交換をメインにしながら、相手の攻撃を全て耐えきるぜ!というタイプの構築になります。
対戦時間の20分MAXまで、半永久的に交換をし続けられることを理想としたパーティーというわけですね。
りゅうせいぐんを撃っても、オーバーヒートを撃っても、インファイトを撃っても耐えきられてしまう。
こんなタイプの構築です。
3体のポケモンで半永久的に受けきる、言い換えれば受けをループさせることから受けをループと呼ばれています。
ヘイラッシャ、キョジオーン、ラウドボーン、ドオー、ハピナス、ドヒドイデ、モロバレル、カバルドン、アーマーガア、クレベース、トリトドン…
こういった高耐久のポケモンで固められた構築だと思ってもらえればOKです。
受けループと受けポケモン・サイクル構築の違い
受けループ、受けポケモン、サイクル構築…
何がどう違うの?と疑問に思うかもしれません。
大前提としてこれらは全て辞書に載っている言葉ではなく、プレイヤーたちが生み出してきた造語です。
なので明確な定義はないですが、僕はこのように考えています。
- サイクル構築:交換を基本として、有利状況を作りながら相手をジワジワと疲弊させて勝つ構築
- 受けループ:サイクル構築の一種。相手の攻撃を全て受けきる事を理想とし、時間切れ(TOD)や状態異常で勝ちを狙う
- 受けポケモン:耐久性に優れたポケモンの総称
つまり受けループはサイクル構築の一種で、受けポケモンのみで組まれたパーティーという事です。
だから何なの?と思うかもしれませんが、相手が受けループなのかそこまではいかないサイクル構築なのかは対処法に大きな違いが出てきます。
例えばアーマーガア+ドオーの並びを基本とした相手。
最後の1体がヘイラッシャなのと、ドラパルトなのとでは対処法がかなり変わってきます。
前者は完全な受けループですから、後述する受けループ対策が刺さります。
一方で後者はドラパルトで勝ちに来ているサイクル構築ですから、受けループ対策が仇となる可能性もあるんです。
後者の狙いはアーマーガアとドオーでチクチク削って、こちらの3体を全てドラパルトのドラゴンアローで倒せるところまで疲弊させる事ですからね。
前者は如何にして3体の並びを崩すか。後者は如何にしてドラパルトを通させないようにするか。
勝ち方が変わってくるので、受けポケモンが多くても、明確なアタッカーが居るPT相手は受けループではないと僕は考えています。
その対策、本当に必要?
そもそも受けループ対策って必要なのか?
これはポケモン対戦で順位・レートを上げるうえではとても大切だと思います。
ポケモンは構築がポケモン6体、1体につき技4つしか採用できないシステムなため、全ての構築に安定して勝つのは不可能に近いです。
そんな構築があれば、恐らくその構築を考案した方はぶっちぎりで1位を取るでしょう(笑)
だからこそ、多くの人が使っているタイプの構築に勝ちやすく、それ以外は割り切るような構築が結果を残しやすいんです。
そして現環境では、受けループはそこまで多くありません。
直近の僕の対戦を振り返ると、恐らく10~20戦に1回くらいしか当たっていませんね。
つまり受けループに絶対勝てなくても、勝率に大きくは影響しないわけです。
逆に10戦に3~4回当たるなら、対策必須と言えるレベルでしょう。
ここは自身のレート帯やその時々の流行りなどを見極めて考える必要がありますね。(俗に言う環境把握)
意外に思う方も多いかもしれませんが、ランクバトルは勝率6割前後をキープし続けていれば順位が上がり続ける仕組み。(ただ順位・レートが上がれば上がるほど相手も強くなるから、勝率6割キープも難しい)
あとは根気の問題です。
1000戦やって勝率6割(600勝)がキープできていれば、ほぼ確実に上位に入れます。
これは言い換えれば、10回に4回、5回に2回は負けても良いということ。
受けループに当たるのが10回に1回なら、残りの9回で6回勝てれば良いわけです。
逆に受けループ対策をし過ぎた結果、10回に1回のvs受けループに勝てても、9回当たるスタンダードな構築に2回しか勝てないようなPTなら勝率は3割程度で順位が上がりません。
勝率6割を目指すなら、受けループ対策を入れて少しPTパワーを落とすのと、受けループ対策を抜いてPTパワーを上げるの、どちらが勝率6割に近づくかは冷静に考えて採用を検討しましょう!
因みに最近の僕は受けルを全然見ないので、挑発と拘りアイテムで崩せなさそうならさっさと降参でいいやくらいの構築で戦っています。
この記事書いた後くらいから受けループに当たる頻度がだいぶ増えたので最近は後述の解答を組み合わせたPT構築にしています。
環境の変化スピードが社畜に厳しスギィ
代表的な受けループ対策の特徴
前置きが長くなりましたが、剣盾シーズンから使われている代表的な受けループ対策を1つずつ簡単に紹介していきます。
大前提としてポケモンの攻撃技には18種類のタイプと、物理・特殊の2種類の分類があるため、完全に受けきろうと思ったら3体必要なケースが多いです。
なので受けループは1体倒せればそこから崩せることが多く、どうやって1体を倒すor機能不全にするかが非常に重要。
そんな崩しの手段になる対策をそれぞれ紹介していきます。
一撃必殺
当てれば最強。
30%の確率で当たる、相手を一撃で倒すポケモン界最強の技。
ぜったいれいど、じわれ、ハサミギロチン、つのドリル
これらはタイプで無効化されない限りどんな高耐久ポケモンでも倒せるので、最もシンプルで分かりやすい受けループ対策になり得ます。
技を1つ入れるだけなうえに、受けループ以外の相手にも効果を発揮するので汎用性をそこまで損なわないのが魅力ですね。
それこそ通常のサイクル構築に組み込まれた受けポケモン(クッション枠)や、壁展開構築でカチカチになったエース枠などに一撃必殺を当てて勝つなんて試合もあるでしょう。
積み技
積み技は自身のステータスを上昇させる技。
攻撃面では、つるぎのまいやわるだくみ、はらだいこなどが挙げられます。
これらで自身の火力を一気に高め、相手が受けきれない超火力を叩きこむことで高耐久ポケモンでも倒す事ができます。
ただ、今作は特性てんねんを持った高耐久ポケモン3人衆(ヘイラッシャ、ラウドボーン、ドオー)の登場により、このステータス上昇を無効化されてしまいます…
このため、現環境では対策法とは言い切れないかもしれません。
こだわりアイテム・いのちのたま
こだわりハチマキ・こだわりメガネ
この2つは技の威力を1.5倍にできるアイテムのため、シンプルに高火力を相手に叩き込むことができます。
例えば物理受けのヘイラッシャといえども、ドラパルトの拘り鉢巻き+ドラゴンテラスタル+ドラゴンアローを後出しで受けきる事は難しいです。
相手の回復が追い付かない火力を叩き込み続けていれば、それだけで受けループを崩壊させられることもあります。
ただ、そういうった高火力ポケモンは当然相手も警戒しているので、単純にこだわりアイテムで高火力技を連打していれば勝てる!とはならないので要注意。
倍率が1.3倍になりますが、命の珠もポケモンによってはアリ。
両刀型での採用も可能なドラパルトやボーマンダ、カイリューなどは、命の珠&物理と特殊の打ち分けで相手のサイクルを簡単に破壊できることも。
トリック
これは相手を機能不全にするアイテムを押し付ける戦法。
代表的なのはこだわりトリック。
こだわりアイテムを持つと同じ技しか使えなくなってしまうので、技の使い分けが重要な受けポケモンは簡単に機能不全になってしまいます。
唯一気をつけたいのが、ラウドボーンはフレアソングを連打しているだけでもかなり強いのでトリックする相手は選びましょう。
ちょうはつ
ちょうはつは相手の変化技を封じる技。
一度手持ちに戻れば解除されますが、逆に言えば相手は攻撃をするか交換するかを強いられるので、大きな隙を生み出すことができます。
この隙に高火力を叩きこんだりなどして崩しの起点にできることもあります。
みがわり
一度みがわりを置いてしまえば、相手のほとんどの変化技を無効にすることができます。
おまけに相手が使ってくる(かもしれない)一撃必殺への対策にもなります。
受けループはどくどくやおにび、一撃必殺などを絡めてこちらのHPを削ってくることが多いので、みがわり1つで相手に大きな負担をかけることも可能。
更にみがわりと組み合わせて強力な戦法を組めればそれだけで相手を打つ手なしにすることもできます。
例えばやどりぎのタネとのコンボ。通称やどみが。
やどりぎ+みがわりの無限ループで相手をハメれば、時間はかかりますが時間切れ(TOD)で相手を倒すことも容易。
今作だとオリーヴァやマスカーニャがやりやすそうですね。
他にはのろい+いたみわけとのコンボ。
ゴーストタイプののろい+みがわり+いたみわけで自身のHPを回復しつつ、相手のポケモンのHPを削ることができます。
メンヘラミミッキュと呼ばれる型のミミッキュが得意な戦法ですね。
両刀型
受けポケモンは物理・特殊のどちらかをメインに受ける前提の性能をしているので、物理・特殊の両方で攻められる両刀型ポケモンを採用することで崩しを狙うことが可能です。
ただ、物理・特殊の両方で攻める都合上努力値を素早さや耐久に振りづらいのが難点。
また、種族値に無駄がないポケモンほど物理・特殊のどちらかに数値が偏っているため、採用するポケモン選びも難しいのがこれまた難点ですね。
完全両刀振りにするか、物理・特殊のどちらかに特化して技だけ採用するかなど、色々と考えて選ぶのが良いでしょう。
物理ドラパルトにだいもんじを入れたりなんかはシンプルで多いですね。
SVだとドラパルトやテツノブジンあたりは両刀運用を結構見かけました。
サーフゴー
対策法というよりポケモンになってしまいますが、サーフゴーは受けポケモンの天敵。
特性おうごんのからだで変化技を受けず、上述した積み技・トリック・みがわりを覚える超優秀なポケモン。
更に持ち物おんみつマントを持てば相手の技の追加効果を無効に(キョジオーン対策)、ふうせんを持てばじわなどの地面技を無効に、飛行テラスタルを使っても地面技を無効にできる対策の塊となっています。
特にドオー、キョジオーン、カバルドン、アーマーガア、ドヒドイデ、モロバレルには滅法強い特性とタイプを持っているので、持ち物やテラスタルを組み合わせれば相手が永遠にみがわりすら壊せないなんて状況にも持ち込めます。
ゴチルゼル
もう1つの対策ポケモンとして、剣盾シーズンから使われている受けポケモンの天敵・ゴチルゼル。
夢特性かげふみによって相手が交代できないようにし、有利対面で限界まで積み技を使い、アシストパワーの火力を限界まで引き上げる戦法です。
アシストパワーはステータスを上昇分だけ威力が20上がる技で、特性てんねんの影響を受けない技です。
シンプルに威力が上がりきったアシストパワーは基本受けきれない上に、受けループお得意の交代を許さないので超強力に立ち回れるのが魅力。
ただ本作はテラスタルにより、どんなポケモンでもアシストパワーを無効にできるあくタイプになれるため、剣盾シーズンほど完璧な対策とは言い難いでしょう。
受けループ側もゴチルゼルの存在は気になっているはずなので、悪テラスタルは要警戒ですね。
また、防御と特防のランクを同時に上げられるコスモパワーを覚えなくなってしまったので、物理耐久を上げられないのも要注意。
プレイングで出来る対処法
上述した対策を、自身のPTパワーを落とさずに組み込むのが難しい。
こういったケースは非常に多いと思います。
例えば、最後に紹介した飛行テラスタル隠密マントサーフゴー。
確かに受けポケモンには滅法強いですが、その半面環境に居るアタッカーたちのほとんどに仕事ができない型になっています。
まさに受けループには勝てるけど、それ以外に勝ちにくい構築・選出の代表例と言えるでしょう。
なので受けループ相手はある程度割り切った構築にして、プレイングでワンチャンを狙う。
こういった方針もアリだと思います。
実際に僕は受けループを割り切り気味なので、この方針で対処していますね。
びっくりテラスタル
今作でかなり強力な受けポケモンが追加されたのにも関わらず、受けループがそこまで多くない要因の1つにテラスタルの存在があります。
相手が何タイプに変化するか分からない。
この”圧”は受ける側にとってはかなりキツイものがあります。
例えばガブリアスvsアーマーガア。
ガブリアスが覚える強力な技(げきりん・じしん・アイアンヘッドなど)をアーマーガアは全て半減以下で受けられるので、本来ならアーマーガア余裕オブ余裕な対面。
しかしガブリアスが炎テラスタルだった場合、話はガラッと変わります。
本来突かれるはずのなかった弱点を、ガブリアスに突かれてアーマーガアが倒されてしまう。
ガブリアス対策のポケモンはアーマーガアしか選出していなかったため、残りの2体もガブリアスのげきりん・じしんが受けきれない…
こういったケースであっさり崩されてしまうなんてこともあります。
もちろんガブリアスの炎テラスタルは有名な方なので、最初は相手も警戒してくるでしょう。
そこで案は2つ。
1つ目はそもそも構築に、メジャーではないテラスタルを仕込んでおくこと。
これは上手く構築が組めていれば対面性能も高まり非常にパワーの高い構築になりますし、受けループ側も予想できずに破壊される可能性があります。
2つ目は、安易にテラスタルを切らないこと。
さっきのガブリアスvsアーマーガアの例で言えば、いきなりこの対面で炎テラスタルを切るのではなく、2~3回ほどこの対面を作ってから切ります。
ガブリアスを出す→剣舞をする→アーマーガアが出てくる→ガブリアスを下げる
この流れを繰り返すことで、相手も「このガブリアスはアーマーガアに有効打がないんだな!じゃあアーマーガアで受けきろう」と考えてくれる可能性があります。
要は心理戦を仕掛けて、ワンチャンを作ろう!という事ですね。
受けループは火力がない事がほとんどなので、低耐久高火力のポケモンがメインの構築でも、こういった心理戦を仕掛けるだけの猶予が貰える隙を突くイメージです。
(それを許さないラウドボーンとかいうポケモン…)
釣り交換と交換読み
最後は僕が受けループ相手に多用する戦法。
釣り交換です。
受けループの構築は、このポケモンはこのポケモンで受けるというのが非常に明確なので、相手の動きが読みやすいという特徴があります。
サザンドラが来たらドオーに引く。
ミミッキュが来たらヘイラッシャに引く。
マスカーニャが来たらアーマーガアに引く。
こういった風にですね。
しかしこの相手、ドオーをサザンドラに後投げし続けられるか?というとそうとも限りません。
お互いのHPが満タンな状態ならサザンドラの流星群にドオーの自己再生が追い付きますが、後投げを繰り返せば受けきることができないんですよね。
綱渡りのような立ち回りではありますが、サザンドラvsヘイラッシャorアーマーガアの対面を何回か作ってドオーを後出しできないようにする。
そして例え対面がアーマーガアだったしても、流星群を押す。
こういったプレイングでワンチャン狙うのは1つの対処法にはなります。
最近だと僕は鉢巻カイリューでこの立ち回りをすることが多いですね。
まとめ
初心者やSVの対戦環境に潜りたての方だと、今の受けループはどうやって崩したらいいのかが分からない。
どんな対策を仕込んでおけば良いのか分からない。
こういった方は多いと思います。
まず最初に検討したいのは、受けループ対策は本当に必要なのか?ということ。
自分のPTのパワーが著しく落ちてしまう、受けループ対策を組み込んだ結果、スタンダードな構築に勝てなくなってしまう。
現時点では受けループの数はそこまで多くないので、こうなってしまうくらいなら対受けルを諦めるのも1つの手なんじゃないかなと思います。
次に有効な対処法として、以下の技やアイテム、ポケモンなどが挙げられます。
- 一撃必殺
- 積み技(現環境では対策と言い難い)
- こだわりアイテム
- トリック
- ちょうはつ
- みがわり
- サーフゴー
- ゴチルゼル
これらの対抗策の中から、どれが無理なく自分のPTに組み込めるかを考えて構築を組んでいきましょう!
この中だと一撃必殺はドドゲザンやクッション枠(ヘイラッシャ・キョジオーン)、こだわりアイテムは数多くのアタッカー、トリックはロトムやマスカーニャ、サーフゴーなどが無理なく搭載できるので組み込みやすいかなと思います!
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