下巻早く発売してくれぇ!
続きが気になり過ぎる!という表現がピッタリの、読むのが止まらない素晴らしい一冊でした!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
魔王学院12上巻のストーリー
- 銀城世界バランディアスと《銀水序列戦》に勝利したアノス・ヴォルディゴート達は、パブロヘダラの学院同盟での序列を17位まで上げる。
- 以前もアノスの母・イザベラを襲った災淵世界イーヴェゼイノとのやり取りから、イザベラの転生前・ルナ・ヴォルディゴートが災淵世界の出身であり、《渇望の災淵》と繋がっていることが判明。
- イザベラと渇望の災淵が再び繋がってしまったため、魔王学院は災淵世界の幻獣機関と銀水序列戦を行い、元凶であるドミニク・アーツェノンを倒すべく戦いに挑む。
- ドミニクのもとに辿り着いたアノスの前には、10本の聖剣が刺さり滅び去る彼の姿があり次巻へ続く…
感想
めちゃんこ面白かった!!!
今巻は引き込まれる描写や続きが気になる、いい意味でのもどかしさが多い1冊でした!
ルナ・アーツェノンの記憶を始めとした過去の描写と、現在進行形で進むアノスたちの描写が交互に描かれていたからですかね。
続きはどうなるんだ!と読むのが止まらないまま一気に読み進めてしまいました。
続きが描かれる12巻〈下〉が待ち遠しい!
そんな今巻はアノスパパの転生前が描かれた8巻のような、アノスママの転生前が描かれた一冊。
もちろん自身の宿命と夢の狭間で、健気に夢を追うルナの姿も素晴らしかったですが、今巻はとにかくアノスパパ。
個人的にはアノスパパ・グスタがカッコよすぎました。
今となっては特別な力もなく、恐らく状況にもついていけていないであろうグスタ。
それでも一人の漢として揺るぎない信念を見せてくれましたね。
アノスを心配させまいと元気に振る舞う姿や、自身を顧みずイザベラに付き添う姿はあまりにもカッコよかったです。
二万がどうした?俺の愛は一億倍だから、二〇〇億年一緒にいる!
魔王学院の不適合者 12〈上〉
ルナ・アーツェノンとしての記憶が優勢で、イザベラはグスタを認識できず、グスタも苦痛に耐える厳しい状況での発言。
こんな苦しい場面でも、この一言がすぐ出てくるグスタにはかっこよすぎてもうカッコいいな以外の感想を失いました。
やはりアノスファミリーはいいものだ。
もちろん展開もとても面白く、色々な情報が出てきたり、二律僣主として暴れるアノス様に痺れたりと見所が沢山ある一冊でもありました。
ただやっぱり、この一冊はアノスファミリーが一番の魅力だなと個人的には言い切ってしまう一冊で、読んでいてアツくなること間違いなしですね!
考察
謎の少年
ルナ・アーツェノンを救った『謎の少年』
その少年はルナを救うだけでなく、ジェインという聖剣世界ハイフォリアの人物の最期を看取り、遺言を託されるほどの人物の模様。
この銀水聖海でもトップクラスの力を有していると見て間違いないでしょうし、それだけの力を持ちながら正体も行方も不明という謎多き少年。
ここで1つ思い当たる節がありますよね。
そう、今巻の冒頭にも出てきた規格外の人物。
アムル
第一魔王であり、壊滅の暴君と呼ばれる青年です。
もちろんアムルは青年であり、この少年は少年です。
ですが、姿形を変えるくらいお手の物でしょうし、第一魔王もまた行方不明で謎の多い人物。
現在描かれている人物の中では間違いなくトップクラスの規格外でしょうから、『謎の少年』であっても何らおかしくないですね。
間違いなく何かしらのキーを握っているこの少年がいったい誰なのか、次巻が楽しみですね!
霊神人剣エヴァンスマナ
物語の序盤から登場し、勇者カノンが最強の聖剣とされてきた霊神人剣エヴァンスマナ。
そのエヴァンスマナは元々聖剣世界のものであり、ミリティア世界に来る前は聖剣世界にあったであろう描写が今回描かれました。
一代前かは分かりませんが、昔の所有者は聖剣世界ハイフォリアのレブラハルド・フレネロス男爵。
ルナ・アーツェノンが自身の宿命を断ち切って欲しいと頼んだ人物です。
そんなエヴァンスマナですが、ルナの中にある渇望の災淵と真っ向からぶつかり、根元から折れてしまったようでした。
秘奥《天覇王剣》を以てしても相打ちと言える状況が精いっぱいだったようですね。
その後のエヴァンスマナとルナはミリティア世界と思わしき泡沫世界に落ちていきました。
ここで気になるのは、エヴァンスマナのその後です。
ルナは恐らくそのままミリティア世界に落ち、ルナ・ヴォルディゴートとして生き、イザベラに転生したのだと思います。
ではエヴァンスマナは?
今のエヴァンスマナはキチンと剣としての機能を果たしていて、壊れている様には見えません。
それに勇者カノンの手に渡ったのも、偶然ではないでしょう。
なんせアノスはアーツェノンの滅びの獅子にルーツを持っているわけですからね。
エヴァンスマナがそのアノスに立ち向かう者を使い手に選ぶのはとても自然です。
しかしながら、一度折れてしまったという点。
レイがまだエヴァンスマナを使いこなせていないという点。
今回の幻獣機関との戦いでもエヴァンスマナがアーツェノンの滅びの獅子に対抗しきれていない点。(これは彼らが不完全体だからというのもありますが)
これらを総合すると、エヴァンスマナは実は不完全な状態だったりするんじゃないでしょうか?
アーツェノンの滅びの獅子に対する有効なカウンターアイテムだからこそ、まだ何かがあるような気がしてしまいますね!
魔王学院12下巻の発売日
続きがきになる魔王学院の不適合者 12<下>巻の発売日は2022年10月7日です!
上下巻構成ですから、そこまで日が開かないのは嬉しいですね!
コメント