探偵はもう、死んでいる。 1巻 第1章【あらすじと感想・考察】

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探偵はもう、死んでいる。

7月にアニメ放送がスタートする「たんもし」

先日5巻が発売されたようですので、このタイミングで1巻から手に取ってみました!

既に亡くなっているヒロインに異能力バトルと、面白そうな雰囲気が全開な作品です。というか実際、面白かったです!

流石、第15回MF文庫Jライトノベル新人賞《最優秀賞》受賞作ですね!

そんなたんもし1巻は3章構成になっていて、各章で話が完結しているようなのでまずは1章のレビュー記事からいってみましょう!

ネタバレなし記事はコチラ!

※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!

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※この記事はPRを含みます

たんもし1巻第1章の時系列順ストーリー

たんもし1巻第1章は、現在と4年前の話がクロスするようなストーリーでした。

バラバラに語られる二つの話が、最後に結び付くという形ですね!

  • 現在:君塚君彦と夏凪渚の出会い
  • 過去:君塚君彦とシエスタの出会い

ですので、整理するためにもストーリーを時系列順に並べておきます!

  1. 4年前、君塚君彦きみづかきみひこは飛行機ジャックの現場に居合わせ、隣の席に座っていた名探偵・シエスタに助手として指名される。
  2. 飛行機ジャック犯・コウモリとの交戦にシエスタは勝利し、コウモリは「無事」日本の警察に身柄を確保される。
  3. 1年前、シエスタが亡くなる。同時期に、夏凪渚なつなぎなぎさはシエスタの心臓を移植される。
  4. 現在、夏凪渚はシエスタの元助手・君塚君彦に依頼を持ってくる。その内容は、自分でも分からない自分が探している人を探して欲しいとのことだった。
  5. 君塚は、夏凪を警察官・加瀬風靡かせふうびに紹介し、コウモリとの面会で夏凪の心臓はシエスタのものだったと《耳》を使って特定し、夏凪は4年前の話を聞いて探し人が君塚だと気づく

「探偵なら、ここにいる。あたしが名探偵―夏凪渚」

探偵はもう、死んでいる。
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感想

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異能バトルモノと聞いていたけど、現在と過去の話が交差していくのがとても面白かったです!

一見繋がりがなかった4年前の飛行機ジャックと現在の人探しが繋がっていくのはワクワク感がありましたね!

心臓移植による記憶移転の話とシエスタが亡くなっているという情報が揃った時に大体は予想できたんですが、その後も答え合わせをしていくような感覚があって楽しく読み進められました!

文章も非常に読みやすく、ちょくちょくジョークを挟んでいるのもあって雰囲気も軽めです。

既にシエスタが亡くなっているという重めのスタートを切っている本作ですが、作者の二語十先生の力もあって程よい雰囲気に仕上がっていました!

全体的な内容としては、第1章ということで、主人公とヒロイン2人の出会いにフォーカスされていました。

他にもヒロインはいるようですが、3章構成の1章でこのエピソードをやってくれているおかげで、主要人物のキャラやバックグラウンドはすんなり入ってきましたね!

それでいて、一つの話としても面白く仕上がっており、コウモリとのバトルではたんもし独特の世界観が描かれていました。

主要人物のお披露目をしつつ、今後展開されるであろうバトルのイメージがわく、スタートとしては申し分のない出来だったと思います!

第2章を読むのが早速楽しみです♪

明かされていく真実

個人的に、第1章で最も気に入ったのはストーリー構成そのものです。

最初に4年前の飛行機ジャックの話を掴みで持ってきて、詳しくは明かさないまま現在に話が戻ります。

そして、夏凪の心臓の持ち主を当ててくれるというコウモリに出会ってから、話が4年前に戻り、詳細が明かされます。

読者としては、最初は何の情報もない状態から徐々に情報が開示されていくのが、ダンジョンの奥に進んでいる感があって楽しかったです!

ミステリーだとこれってアンフェアなんですが、友人からミステリーではなく異能力バトルモノと聞かされていたので、僕はミステリーチックなワクワク感がプラスされていると感じました!

ぶんちりー
ぶんちりー

ネタバレなしの適切な紹介をしてもらったことに感謝ですわ

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異能力バトル

そして、本作の特徴でありジャンルである(と聞かされている)異能力バトルです!

敵対組織のSPESは人造人間を手先にしているようで、コウモリもそのうちの一人でした!

彼の超人を遥かに上回る「聴力」と、触手のような扱い方で武器として使える《耳》を使った戦闘が描かれましたね!

一方で、シエスタもマスケット銃を使って「赤い弾丸」を放つという異能を持っていて、この二人のバトルは異能力バトルそのものでした!

身体の一部をトンデモ兵器にしている人造人間と、特殊な武器を扱う探偵のバトルが今後も描かれていきそうですね!

シエスタが亡くなっているので、探偵側がどう戦っていくのかは気がかりですが…

他作品と比較するのは失礼かもしれませんが、僕は緋弾のアリアを連想しました!

ぶんちりー
ぶんちりー

友人も緋アリ好きなら楽しめるはずと言っていましたしね

緋アリも、アリアがホームズの子孫という探偵要素があって、主人公たちのは武偵という探偵のようなものです。

そして、みんな何かしらの異能というか超人的な戦闘技能を有しています。

緋アリは登場人物が歴史上や名著の偉人と繋がっているので、そこら辺は違うんですけどね。

ただ、探偵要素に異能力バトル、そして敵対する謎の組織という構図が緋アリを連想させたんだと思います!

中身は結構違うので比較の必要はないんですが、僕みたいに緋アリが好きな人は間違いなく楽しめる作品な予感がします!

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考察

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主要な登場人物

たんもしのスタートとなる1巻第1章では、次の5名が登場しました。

内訳としては、主人公1人、メインヒロイン2人、サブキャラ2人です。

それでは早速一人ずつ見ていきましょう。

君塚君彦

本作の主人公、君塚君彦きみづかきみひこ

18歳の高校生で、「巻き込まれ体質」という不幸な星のもとに生まれているようです。

幼い頃から頻繁に事件に巻き込まれていたようです。

彼が住んでいる地域の事件のうち、約7割の第一発見者が君塚という巻き込まれっぷり(笑)

そんな彼は、4年前に後述のシエスタに出会って以降は彼女の《助手》として世界を飛び回っていたようです。

1年前にシエスタが亡くなってからは、日本に戻り平穏な日々を無気力で生きていましたが、今巻のエピソードでそんな彼の時間が動き出します。

見方を変えれば、それだけシエスタという女性が彼の中で大きな存在だということですね。

そんな君塚が、もういないシエスタとの向き合い方をどう変化させていくかが、本作で主人公に求められる成長の一つなのでしょう。

そして、どうも「巻き込まれ体質」だけでなく、助手気質のようですね。

これはシエスタの影響なのか、それとも彼のパーソナリティなのかはわかりませんが、助手気質というのは今後重要になってきそうです。

シエスタ

恐らくメインヒロインの一人である名探偵、シエスタ

シエスタというのはコードネームで、現時点では本名が不明です。

タイトルの探偵は彼女のことを指していると思われますし、物語の開始時点で既に亡くなっています

主人公の君彦を秘密組織《SPES》との戦いに放り込んだのは彼女ですし、本作にとってのはじまりは彼女の存在です。

そして、自称名探偵の謎多き人物です。

詳細なプロフィールはほぼすべて不明で、白髪の美少女ということくらいしかわかりません。

パーソナリティ面で分かるのは、信条が「依頼人の利益を守る」ということくらいでしょうか。

また、スキル面では、マスケット銃を武器に戦います。

SPESの人造人間とも戦えるだけの身体能力を有しており、マスケット銃に装填されている「赤い弾丸」に起因する特殊能力があります。

この「赤い弾丸」はシエスタの血でできており、一度撃たれたらマスター(シエスタ)に逆らえなくなるそうです。

ミソなのは、マスターに逆らえなくなるという部分でしょう。

生前はもちろんマスター=シエスタでしたが、現在は心臓を移植された渚もマスターの資格があると考えられます。

タイトルを冠し、中心人物として描かれているくらいですから、生前の彼女が「赤い弾丸」を撃ち込んだ相手に対して渚が立ち回るという展開もあり得そうですね。

メインヒロインなのにもう亡くなっているというのは、かなり面白い設定なので今後どう活かされていくのか楽しみです。

夏凪渚

第1部ではメインヒロインの立ち位置だった、夏凪渚なつなぎなぎさ

彼女は、1年前にシエスタの心臓を移植され今を生きています。

そんな彼女は、シエスタの心臓に起因する記憶移転に突き動かされて君彦に会いに来ます。

やはり、この記憶移転が大きなキモでしょう。

今は亡きシエスタを登場させるという役割を担っているキャラですからね。

夏凪渚というキャラクターの中に、夏凪渚とシエスタが同居していることが間違いなくキーになりそうです。

君塚が助手気質というのもあって、恐らくこの作品の探偵のロールは夏凪が担っていくと考えています。

気になるのは、今後SPESと戦っていく事になった場合、シエスタと違って夏凪は戦闘技能がないことですよね。

君塚もそういった特殊技能があるようには見えませんし、いったいどうやってSPESの人造人間と渡り合っていくのかが気になるところです!

コウモリ

敵キャラに位置していたのがコウモリという男です。

コウモリはコードネームで、正体はSPESの人造人間です。

といっても、《耳》を強引につけた半人造人間というレベルだそうですが。

4年前の飛行機ジャック事件で日本の警察に捕まっています。

しかし、実はこれ彼がSPESの手から逃れるためという側面があり、日本の警察に身柄を確保されることで自身の身を守っているようです。

彼の特殊技能はその突出した「聴覚」であり、100キロ先の会話でも聞き分けられるそうです。

実際に、心臓の鼓動を聞き分けて夏凪の心臓がシエスタのものであることにすぐ気づきます。

また、その耳は触手のようなものでできており、これを使って攻撃を行います。

彼は日本の警察に捕まっていて収容されていることから、今後も何かと登場して情報源になってくれそうですね。

加瀬風靡

最後に、警察官の加瀬風靡かせふうびです。

階級は警部補。

君塚とは付き合いが長いようで、夏凪を紹介した際にはすぐコウモリのもとへ案内してくれました。

彼女もまたSPESという謎の組織を認識している人物で、警察という公的な組織の一員として重要な役割を担いそうです。

君塚たちはあくまで「探偵」という立ち位置ですから、実際にSPESの人間を捕縛したり、裁くわけではないでしょう。

そういった意味で、警察という組織の人間が一人のキャラクターとして丁寧に描写されているのは、今後の勢力図がイメージしやすくなっています。

SPESに対して、警察と探偵が持ちつ持たれつの関係で対抗していくのかなと僕は考えています!

ぶんちりー
ぶんちりー

全然違ってたら許してください(笑)

秘密組織《SPES》

そして、本作の敵に位置付けられているのが謎多き秘密組織《SPES》です。

シエスタと君塚は物語の開始1年前までこのSPESと戦っていたようですし、コウモリに飛行機ジャックをやらせるような組織です。

そして、人造人間を作って手先として使っているようですね。

まだ謎多き組織ですが、恐らくシエスタが亡くなったのはSPESが原因でしょうし、本作はSPESとの戦いを描いていくのでしょうから少しずつ全貌が明かされていきそうですね!

緋弾のアリアでいうところの秘密結社『イ・ウー』名探偵コナンでいうところの『黒ずくめの組織』ロクでなし魔術講師と禁忌経典でいうところの『天の智慧研究会』デート・ア・ライブでいうところの『DEM社』ですね!

ぶんちりー
ぶんちりー

たとえ多いねん

そういった、主人公たちが対峙する、目的が不明の巨大組織としてSPESがどんな壁として立ちはだかっていくのか。

どんな理想を掲げ、悪役のロールにつくのか。

たんもしを読み進めていく大きな楽しみの一つになりそうです!

たんもし1巻第2章

5巻出ている作品の1巻の、3章のうちの1章でこんだけ書いてどうするねん(笑)

という気もしますが、最初は情報がいっぱい出てくるので書いておいて、後でまた見に来るという使い方をしてたんもしを楽しんでいこう&いってくれれば幸いです!

新たなヒロインが登場する第2章の記事はコチラ!

ぶんちりー
ぶんちりー

さいかわ!

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