スパイ教室 08 《草原》のサラ【あらすじと感想・考察】

spyroom08coverスパイ教室
スパイ教室

フェンド連邦編完結!

こーれスパイ教室史上最高傑作ですよ!と言いたくなるクオリティの、カタルシスがハンパじゃない一冊でした!

※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!

スポンサーリンク

スパイ教室8巻のストーリー

  1. 《氷刃》モニカが討たれ、《燎火》クラウスを含めた『灯』メンバーの大半が行動不能となった中、”非選抜組”の《草原》サラ、《百鬼》ジビア、《花園》リリィが打倒《白蜘蛛》を掲げて立ち上がる。
  2. 『蛇』の内通者となった《操り師》アメリ踊らされたCIMの妨害を受けながらも、サラたちは《白蜘蛛》の狙いがクラウスの殺害だと気付き、満身創痍のクラウスのもとに駆け付ける。
  3. 『灯』の切り札《炯眼》も利用し、サラたちは《白蜘蛛》に勝利する。
スポンサーリンク

感想

カタルシスが凄すぎる!!!

これですよこれ。

このそうだったのか!そうきたか!という感覚。

この楽しさこそスパイ教室の魅力。

後述する叙述トリックも素晴らしかったですし、『蛇』の設立秘話も読むのが止まらない情報の塊。

ギリギリまで誰が『蛇』への内通者なのか分からないのもたまらないですし、アメリの裏切りも予想外。

そしてラストには《氷刃》改め《灰燼》モニカの生存!

もう読んでてドキドキがずっと止まらない、素晴らしい一冊でしたね!

タイトルになっている《草原》サラも《炯眼》関連や動物たちを使った『鳳』の復活、そして今巻の主人公に相応しい大活躍。

絶体絶命のクラウスを助け、格上の《白蜘蛛》に立ち向かい、精神的に大きく成長することとなった彼女の姿は心の底から応援したくなりましたね。

何から何まで最高の一冊でした!

複数巻にまたがった叙述トリック

スパイ教室といえば叙述トリック。

もう僕の中では叙述トリックといえばスパイ教室というところまで来ているかもしれません。

そんな読者を欺く竹町先生の鮮やかなトリックですが、ついにその規模は1冊には収まらないレベルに。

それこそスパイ教室1巻や2巻などは1冊で仕込みから種明かしまで行われていましたが、今回のコードネーム炯眼けいがんにまつわるトリックは複数冊を使った大掛かりなものに。

名前が出たのは6巻ですから、たっぷり3冊を使って欺かれてしまいましたね。

僕も新メンバー《炯眼》は誰だ!なんて言ってだいぶ考えたのに、見事に騙されました(笑)

一応《浮雲》ランかな?という可能性は考えていたので、《白蜘蛛》がランの名前を口にしたときはそうだったかー!とぬか喜びも(笑)

あえて1度嘘の種明かしをすることで、その後に来た本当の種明かしのカタルシスが凄いことになりましたね!

これにはもう脱帽。お手上げ。

正体はサラのペットであるバーナード

僕も《炯眼》が人間じゃないなんて考えもしなかったので、まんまと『灯』の罠に嵌められてしまいまた。

見抜ける訳がねぇだろうがああああああああっ!

スパイ教室 08 《草原》のサラ

白蜘蛛と全く同じ反応だった(笑)

騙されたけどそれが最高に楽しい!

まさにスパイ教室の魅力そのものと言えるような、たまらない体験でした。

これがあるからスパイ教室は読むのがやめられないし、続きが待てないんじゃ!

叶うことなら記憶を消してもう1回、1巻から一気に読んでみたいですね。

スポンサーリンク

考察

『灯』と『蛇』のこれから

これまでは敵対していた『灯』と『蛇』

そもそも『灯』は『蛇』によって『焔』が壊滅させられたから結成されたチームですからね。

しかしここで、『蛇』のボスは腹心の部下《藍蝗》に衝撃の発言をします。

『灯』と取引をしたい。手紙を送れないだろうか?

スパイ教室 08 《草原》のサラ

『焔』のボス《紅炉》が死ぬ前に結成した『暁闇計画ノスタルジア・プロジェクト』を実現させるスパイチーム『神樹の墓守ケルビム』が登場したこのタイミングでの衝撃発言。

一見すると、『灯』が耳を傾ける理由は何一つないように思えます。

しかし、後述しますが『暁闇計画』は強者のための世界を作る計画。

内容はわからないですが、弱者が虐げられるのはまず間違いないでしょう。

このプロジェクトに、今回の事件で暗殺されたフェンド連邦のダリン皇太子などが賛同するのはわかります。

フェンド連邦は、モデルとなっている大英帝国(イギリス)のように、この世界における大国の1つですからね。

ですが、『灯』が所属するディン共和国はどうでしょう?

国という単位でみれば、ディン共和国は間違いなく”弱者”に分類されるはず。

そんなディン共和国が、『暁闇計画』でなんの不利益も被らないなんてことがあるのでしょうか?

実際に真相にたどり着いた『焔』も、《炬光》ギードは阻止を主張

《炮烙》ゲルデも若ければ阻止を主張し《紅炉》フェロニカに敵対したかもしれないと言うほどです。

それほどまでに意見が分かれる計画なわけですから、当然真相にたどり着いたクラウスや『灯』メンバーが一転『蛇』側につく可能性もありますよね。

ディン共和国として、『蛇』と結託する可能性も否定できません。

『蛇』のボスも、ここまで考えたうえで手紙を出す決断を下した可能性が高いです。

これまで真っ向からスパイバトルを繰り広げてきたこの2チームの関係がどう変わっていくか

これからはここにも注目してストーリーを追っていきたいですね!

『暁闇計画』とは何なのか

暁闇計画ノスタルジア・プロジェクト

これまでも何度か名前だけ登場してきたこの計画。

『蛇』はこの計画を阻止するために結成されたチームですし、ギードをはじめとしたスパイたちが国を裏切る理由になるだけの計画

世界から弱者を駆逐することになる計画。

『暁闇計画』は極罪だ。

ここまで明確に”悪”として描写されている計画です。

どう考えてもみんながハッピーになるような、正義の計画でないことは確かでしょう。

そしてゲルデ曰く、この計画はいずれ勃発する第二次世界大戦の備えだそうです。

そしてゲルデの読みだと、僕たちの世界のように世界恐慌から第二次世界大戦へと突入していく模様。

それの備えで、世界から弱者を駆逐してしまう、想像を絶する数の弱者を死に追いやってしまう計画。

いろんな可能性があると思いますが、僕はこれを第二次世界大戦を阻止するための計画だと感じました。

そもそも世界恐慌から第二次世界大戦へと至った流れの1つは、経済破綻があります。

そして経済破綻の被害を命に関わる形で受けるのは、経済的弱者。

これは人でもそうですし、国でもそうです。

史実では経済破綻に耐えかねたドイツで独裁政権が樹立され、隣国への侵攻が始まったわけですからね。

逆に言えば、弱者たちを切り捨て、強者だけが生き残れるようにすれば、世界恐慌に耐えられる可能性はあります。

ここで言う切り捨てるとは、見捨てるどころか積極的に排除する可能性もあります。

これは人だけでなく、敗戦国のガルガド帝国などにも当てはまりますね。

弱者が反旗を翻す前に、弱者を排除してしまう。

そもそも世界恐慌に耐えられる国”しか”存在しなければ、戦争も起きないでしょうからね。

これなら世界から弱者を駆逐するという表現にも当てはまりますし、第二次世界大戦勃発への備えにもなっています。

僕の予想はこんなところですが、皆さんはどうでしょうか?

『暁闇計画』に関してはまだまだ情報不足で、色んな考え方ができるものだと思うので考えながらストーリーを追っていくとますます楽しめそうですね!

スパイ教室9巻の発売日

新章開幕の予感がするスパイ教室9巻の発売日は未定です!

先にスパイ教室短編集3巻が発売されるようなので、9巻は2023年1・2月の発売予想です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました