ファンタジア文庫の看板作品になっていたロクアカが堂々の完結!
23巻からの連続刊行で、綺麗な締めくくりとなった1冊でした!
ロクアカありがとう!!!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
ロクアカ24巻のストーリー
- 無垢なる闇と共にグレン=レーダスが消えた世界で、世界は平和を享受する。
- グレンが無垢なる闇と戦い続けている事を知ったシスティーナ=フィーベルは、アルザーノ帝国魔術学院の面々にグレンを救う『機械仕掛けの神作戦』への協力を依頼する。
- 一方グレンは無垢なる闇との終わりなき戦いの果てに、自身の存在を削り切り過去の時間軸へと戻ってしまう。
- 【輝ける偏四角多面体】の力でグレンと無垢なる闇の戦いに介入したシスティーナたちは、各々の権能を発揮しグレンのイクスティンクション・レイで無垢なる闇を滅ぼす。
- 天に至ったグレンは過去世界に囚われたセリカも救い出し、大団円のハッピーエンドを迎える。
考察
回収されたジャティスの過去
最序盤に登場しながらも、グレンと深い因縁があり実質的なラスボスとして立ちはだかったジャティス=ロウファン。
この狂人はどうしてグレンに執着するのか?
まして、それぞれの天に至ったシスティーナ、ルミア、リィエルを3人まとめて相手にできるほどの力を得たのにも関わらず、どうしてグレンなのか?
無垢なる闇を断罪するという目的がありながら、何故グレンとの決着にこだわるのか?
これまでで十分仄めかされてはいましたが、今回はグレンの視点でジャティスの過去が描かれました。
その理由はいたってシンプルで、ジャティスが幼少期に憧れた『正義の魔法使い』の正体がグレンだったから。
もっと言えばジャティスの師匠こそが、正義の魔法使いだったから。
ジャティスが正義を信奉する理由であり、憧れた存在こそがグレンだったからという時間を越えた理由だったわけですね。
本編の時系列では、無垢なる闇と戦い続け旧神と呼ばれるに至る前のグレンと対峙していたので、ジャティスの妄信とグレンの実力が釣り合っていなかったということ。
ジャティスとの話がずっと噛み合わなかったのは、ジャティスが狂人だからだけではなく、時間軸のズレがあったからと綺麗にまとまっていていい伏線回収でした。
最序盤からこの構想だったんだろうから凄い
ニワトリとたまご的な話にもなりますが、本名・ジャスティンだった彼が新たな世界で生きる際に選んだ名前がジャティスなのは、最後にグレンが彼の事をジャティスと呼んだからなのも良かったですね。
感想
ロクアカ完結おめでとう!!
そしてこれまでありがとう!!!
6巻?くらいからずっと追い続けてきたシリーズの完結ということで、読んでいる僕も感慨深い一冊でした。
最後は死んだと思っていたセリカまで救われて、最高のハッピーエンドだったのもロクアカらしくてグッド。
最後に無垢なる闇を倒した技が、グレンの代名詞である『愚者の世界』と『イクスティンクション・レイ』だったのも最終回らしくて良かったですね。
《其は摂理の円環へと帰還せよ・五素より成りし物は五素に・象と理を紡ぐ縁は解離すべし・いざ森羅の万象は須らく此処に散滅せよ》
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 24
イクスティンクション・レイのこの詠唱が凄く好きだったので、フィナーレを飾る技に選ばれたのはめちゃくちゃ盛り上がりました!
23・24巻セットでの最終巻はセラと対峙して過去を清算し、ジャティスという最後の試練を乗り越え、無垢なる闇との決戦の後、1人では勝てずとも教え子の助けを借り勝利する。
綺麗な流れで紡がれたストーリーを描きつつロクアカ世界の真相も明かされ、まさにラストに相応しい素晴らしい内容でした!
このシリーズらしくグレンが最後まで正義の魔法使いであり、教師であり、教え子に助けられる構成だったのも凄く良かったですね。
良すぎて良かったしか言えないマシーン
少しずつ風呂敷が広げられ、イヴのような途中から参戦したのにも関わらず凄い人気を博すキャラクターも登場し、終盤にはこれまでの伏線が一気に回収。
そんな展開を経てはいたものの、グレンが徹頭徹尾グレンらしかったのはこの作品の大きな魅力だと再認識させられました。
まさに今巻でグレンが口にしていた、『進み続ける』という言葉通りに、グレンらしく進み続けたストーリーでしたね。
アニメから入った僕はグレンが好きでこのシリーズを追いかけていましたが、そんなグレンが最後までらしかったのは文句なしの高評価です。
綺麗に終わりましたが、終わったのが勿体なくて寂しいくらい好きなシリーズだったので、完結を惜しみながら読み返そうかなと思います!
改めて長年の刊行と完結、ありがとうございました!
ロクアカ最高!
羊太郎先生の続編
羊太郎先生はロクアカ以外に3シリーズ手掛けており、彼の作風が好き!という方はどれも要チェックな作品になっています。
特に、新たに刊行が始まった『これが魔法使いの切り札』は羊太郎×三嶋くろねのロクアカタッグはまだ1冊しか出ていないのでこれから追いかけるのにはピッタリ。
その他にも『ラストラウンド・アーサーズ』と『古き掟の魔法騎士』がファンタジア文庫で刊行中です!
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