次回、上条死す!デュエルスタンバイ!
そうきたかァ…という読後感たっぷりの続きが待ち遠しい一冊でした!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
創約10巻のストーリー
- 復活したアリス=アナザーバイブルにインデックスが捕らえられ、オティヌスはその危機を上条当麻に伝える。
- アリスが待つ学校へ向かった上条は、自分の死が既に決定していることを知り、アリスの目的が上条を救う魔術を探していることが判明する。
- 暴走したアリスに、上条、アンナ=シュプレンゲル、H・T・トリスメギストスらが立ち向かい、辛くも勝利。
- しかし、上条当麻の死亡がカエル顔の医者によって宣告され…上条は謎の空間でアンナ=キングスフォードに出会い…次巻へつづく。
感想
そうきたかァ…
人の心とかないんか?
これぞ上条当麻!というイカれたヒーローっぷりと、そこに待ち受ける当然の結果のコンボがなかなかに心を抉る一冊でしたね。
新約でオティヌスにメンタルをボコボコにされていた時のような、上条さんのメンタルのぐらつきが読んでいるこっちにも伝わってくる内容でした。
普通に考えて、死を宣告されたらメンタルブレイクするわよね。
禁書にしては珍しい、囚われのヒロインを救出に向かうという、王道オブ王道なヒーロー展開から始まったこの一冊。
しかしいざアリスの根城に突入すると、まるっきり違う問題と状況が見えてきて、我々読者も上条さんと同じように動揺させられる面白い造りでした。
上条さんの死はずっとずっと前、『暗部』に遭遇した際の、アリスとの問答を終えた時点で確定していたと。
アリスはまだ上条さんを慕っていて、インデックスを捕らえたのも、10万3千冊の魔導書の中に、上条さんの死を回避する方法が無いか探すためだったと。
あらすじを読んだ時に思い描いていたのとは全然違う展開になって、そうきたかァ…と驚かされましたね。
そこに付け入るように、あなたの死は確定しているが、自ら命を絶つことでアリスの暴走は止められる。
上条当麻の命の使い道は、潔く死を受け入れてアリスの暴走を止める事だ。
こんな風にH・T・トリスメギストスに囁かれた時の心境たるや、上条さんがあまりにも不憫で胸が痛かったですね。
一連の流れが素晴らしく、上条当麻の物語として良く出来ていた一冊でした。
立ち直った上条さんの、アツい一言はこれぞ上条当麻!という一言でファンにはグッとくる内容でしたしね。
自分より不幸な人間なんか一人も見たくはねえんだよ‼文句があるのか‼⁉⁇
創約 とある魔術の禁書目録 10
激アツで痺れたね
考察
え、こっからどうすんの??
多分あとがきに到達したタイミングで、全人類が思ったであろうこと。
20年続く禁書シリーズを追ってきたファンであれば、カエル顔の医者が死亡宣言をしたことの重大さはよく分かるでしょう。
冥土帰しの異名を取る彼にも、お手上げという状態なわけですから。
ところがどっこい、ここで現れたのがアンナ=キングスフォード。
本人の言葉を意訳すると、元々死人で、そんな彼女から見た『こっち側』に上条さんは来てしまった。
でも、こっち側から脱獄しようぜ!
要はこういう事な模様。
上条当麻、ここに来て遂に現世を離れ地獄巡りを始める。
???
これはあれですか、地獄巡りをして巫力を底上げする的な?
シャーマンキング的なあれっすか?
禁書世界の死後の世界って、ヤバイ魔術師のオンパレードなイメージがあるので、どんな苦難が待ち受けているのか気になりすぎますね。
地獄の門番も居そうですし、鎌池和馬が描く禁書世界のあの世が楽しみで仕方がありません!
黄金のメンバーとか、これまで対峙して、最終的に死亡した奴らがオールスターで出てきたりするのかな…
でもかまちーだから新キャラドバドバなのかな…
とにかく楽しみ過ぎますね!!!
超絶者編は集結?
少し気になったのは、ここまで続いてきた超絶者編という括り。
これに関しては、今回が一区切りなんじゃないかなと思います。
神を着る『神装術』を操る集団であったこと。
その出どころが、不思議の国のアリスを着せられたアリスのモデル、アリス=プレザンス=リデルであったということ。
アリスの存在は超絶者たちにとって1つの聖書(=アナザーバイブル)であり、彼女が原典だからこそ明確な格差があるということ。
ここら辺の種明かしが一通りされ、アンナ=シュプレンゲルはアリスと対になるような”原典”クラスの超絶者だったこともアリスvsアンナの構図で綺麗に使われました。
主人公の上条さんがあの世に行ってしまいましたし、原典であるアリスを打ち倒した以上、新約でオティヌスを倒した時のように一区切りつくんじゃないかなと思いますね。
今回は一区切りつくタイミングで一息つくのかと思いきや、全く別の問題が噴出してきましたが…(笑)
創約11巻の発売日
続きが待ちきれない創約 とある魔術の禁書目録 11巻の発売日は2024年9月10日です!