フェムの船宴編後編!かと思いきやまさかの三部構成!
中編とは思えない驚きの連発で、飽きずに楽しめる一冊でした!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
冒険7巻のストーリー
- フェムの船宴に参加中のロード・エルメロイII世一行は、3つのグループに分かれて行動する。
- エルゴとフラット・エスカルドスはエルゴの術式を解析する過程で、衛宮士郎を発見し合流する。
- 遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト、白若瓏はヴァン=フェムにより、白若瓏の正体がジズの弟子ではなくジズが降ろした神だと明かされる。
- ロード・エルメロイとグレイはメルヴィン・ウェインズとの賭け勝負に勝利し、フェムの船宴第三のゲームに進む。
感想
Fateファンにはたまらない士郎の活躍
フェムの船宴編で最もたまらないのは、やっぱり士郎の登場と活躍でしょう。
前巻ではほとんど名前だけでしたが、今回はバッチリ大活躍。
士郎、というよりアーチャーの代名詞でもある干将・莫耶を駆使して戦い、FGOの千子村正よろしくといった感じでエルゴのお面を完成させもしました。
干将・莫耶を使った戦闘では鶴翼三連を決めかけるなど、ファンサービスもバッチリ。
そしてエルゴのお面を完成させるシーンでは、無限の剣製の詠唱に次いで有名であろう、投影魔術の際に士郎が読み上げるワードも飛び出しました。
創造理念
基本骨子
構成物質
製作技術
成長経験
蓄積年月
ロード・エルメロイII世の冒険 7 フェムの船宴(中)
士郎らしさがありつつも、着実に成長している彼の活躍が見られるのはニヤついちゃいますよね。
あとお人好し&女誑しっぷりも相変わらずで、中華お姉さんの家に転がり込んでメシを作って気に入られているあたりも士郎だなあ…といった具合でニンマリでした。
今後も魔術師殺しとしての切嗣とどう絡んでいくのか、ファンとして楽しみたいですね。
次から次へと訪れる驚きの展開
今回良かったなと感じた点が、驚きの展開が複数挟んであったこと。
本シリーズ初の三部構成ということもあり、ダレるかな?と思っていましたが完全に杞憂に終わりました。
士郎の戦闘シーンや見えざる敵のルーツ、明かされる白若瓏の正体、メルヴィンとロード・エルメロイの賭けたもの、フラットの母・アルレット・エスカルドスの登場などなど…
読者を飽きさせない工夫が散りばめられており、驚きが次の謎を呼ぶといった展開で下巻へのボルテージが上がる素晴らしい一冊でした。
ラストがまた憎く、続きが気になる~~といった内容だったので早くも下巻が楽しみですね。
考察
白若瓏の神について
今回抑えておきたいのは、やはり白若瓏関連の情報。
僕自身あまり知らない神が登場したので、整理しておこうと思います。
ヴァン=フェムが言い当てた神の名は、ザグレウス。
ギリシア神話に登場する神で、父はゼウス、母はペルセポネというサラブレッドの神様になります。
しかしながら僕が知らなかったように、有名な神か?と問われるとNO。
出自の壮大さとは裏腹に、ザグレウス自身は伝承が少ない神のようです。
それこそ、エルゴの素体であるアレクサンドロス四世のように。
偉大な父と比較して、ほとんど伝承が残っていない点がアレクサンドロス四世に近いから、エルゴの対として選ばれたようですね。
そんなザグレウスは、1つ特筆すべき伝承を持っています。
それが、輪廻転生にまつわるもの。
ザグレウスはバラバラに引き裂かれて殺されてしまいますが、その心臓をゼウスが呑み込み、セメレとの間にディオニュソスをもうけたとされています。
ディオニュソスの心臓はザグレウスの心臓だったものなので、ザグレウスの再誕や復活、転生を意味したという考え方があるようですね。
一説にはこれが輪廻転生という考え方の起源なんだとか。
つまるところ、白若瓏とザグレウスにはこういったポイントがあるわけです。
- ゼウスの子で、伝承が少ない神
- 境遇がエルゴの素体、アレクサンドロス四世に似ている(ゼウス⇔ザグレウス、アレクサンドロス大王⇔アレクサンドロス四世)
- 再誕や復活、転生にまつわる伝承がある
前回、ジズは本当に死んだのか?という考察を行いましたが、このポイントを抑えると怪しさが際立ちますね。
神代の魔術師らしく、白若瓏を軸に自身が復活する魔術の1つも仕込んでいそうな雰囲気が増してきました。
フェムの船宴編のラストはどうなるのが、今から楽しみで待ちきれません。
冒険8巻の発売日
ロード・エルメロイII世の冒険 8巻の発売日は2024年8月12日です!
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