とある科学の超電磁砲 16巻【あらすじと感想・考察】

toaru-railgun16cover とある科学の超電磁砲
とある科学の超電磁砲

美琴vs春暖、開戦!

初春が覚醒して物凄い能力者に!?

気になっていた天使ドラゴンの情報も沢山開示され、禁書ファンにとっても目が離せない展開の1冊でした!

※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!

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※この記事はPRを含みます

超電磁砲16巻のストーリー

現在

  1. 前巻で脱獄犯・春暖嬉美しゅんだんきみに誘拐された初春飾利ういはるかざりは第二少年院に幽閉されるも自力で部屋から脱出し、制服を着て看守に紛れ込む。
  2. 初春が屋上にある非常用シューターから脱出するであろうことを他の看守から聞きつけた佐天は、屋上へ先回りして初春を助けだす
  3. 佐天と初春は裏門付近まで逃亡するも春暖が駆け付けて逃亡を阻止され、御坂美琴みさかみことが駆け付ける。
  4. 美琴vs春暖
  5. 美琴が作ったチャンスを活かし佐天と初春は脱出一歩手前まで迫るも、佐天が初春を庇って春暖のドラゴンの羽を受け、危篤状態となる。
  6. 春暖の能力とドラゴンの関係を暴いた初春はAIMジャマーを掌握して自身のAIM拡散力場をコントロールし、春暖のドラゴンを打ち消す能力を編み出す

春暖たちの過去

  1. 春暖、青星、鰐河雷斧わにがわららいふ釣鐘茶寮つりがねさりょう白絹仄火しらきぬほのかは同じ孤児院で生活していた。
  2. 青星の卒業後、経営難の孤児院は融資を受けるために『暗闇の五月計画』の末端である『能力向上実験』に春暖・鰐河・釣鐘・白絹の4名を送り出すことになり、4人はこれを了承する。
  3. 春暖が「全体論能力者」であり、その能力は「宇宙のどこかにブラックホールを発生させること」を研究者たちが発見し春暖は処分されることとなり、4人は研究所から逃げ出そうとする。
  4. 春暖と鰐河の囮になった白絹は射殺されるも、他の3人は研究所から脱出する。
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感想

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ドラゴンの新情報キターーー!!!

覚醒初春すげええええ!!!

読み終わってパッと出てきた感想はこの2つですね(笑)

16巻はかなり核心に迫る情報が開示されて、読み応えのある一冊でした!

もちろん演出的な面でも文句なしでしたね!

特にスパコンの熱暴走を利用した初春の耐久チキンレースは面白かったです。

14巻で登場した佐天さんとの約束と初期から登場している初春の能力定温保存サーマルハンド伏線になっているのはメッチャ良かったです!

初春を助けに来た佐天さんとのやり取りだったり、美琴が助けに来るのを信じた作戦だったり、佐天さんが危篤になって憤る初春だったり、闇堕ちしそうな初春を引き戻す佐天さんだったりと、かなり初春周りの友情にスポットが当たっていて胸熱でした!

間違いなく今巻のMVPは初春ですね。

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考察

春暖たちの過去や春暖の能力、ドラゴンの力に覚醒初春の能力と考察要素てんこ盛りだった今巻。

どれもかなり重要な情報ですので、全て考えてみるつもりですが今回は春暖の過去とドラゴンについて考えてみます!

春暖の能力や覚醒初春の能力についてはコチラで考察しています。

『暗闇の五月計画』と鰐河雷斧

前巻で釣鐘が『暗闇の五月計画』に関わっていたことが甲賀のくノ一・近江手裏によって示唆されていました。

今巻で明かされた過去と合わせると、『能力向上実験』というのは『暗闇の五月計画』の末端と考えて良さそうですね。

研究員が言っていた「本館」というのはおそらく『暗闇の五月計画』のメインストリームのことでしょうし、実験内容も脳の一部を切り取ったり肥大化させたりするといった、脳に手を加えるものです。

『暗闇の五月計画』は第1位・一方通行アクセラレータの思考パターンを植え付けることで能力向上を目指すプロジェクトですから、脳、特に思考に関わる部分の実験を行っていたのは納得です。

実際に被験者の鰐河は特に人格が壊れていますし、白絹はより攻撃的に、釣鐘は特殊な破滅願望を持ち、春暖も攻撃的になったり語尾が一方通行っぽくなっている部分があります。

更に興味深いことに、15巻で見せた鰐河の能力と戦術は一方通行を彷彿とさせるところがあります。

重力円環グラビティスリング』の重力操作による、運動ベクトルの変更や超電磁砲の疑似反射ですね。

美琴も一方通行のベクトル操作が頭をよぎっていますし、『能力向上実験』で最も能力を伸ばした鰐河の能力が一方通行っぽいのは『暗闇の五月計画』との繋がりを感じざるを得ません。

一方通行の防護性を付与されたアイテム・絹旗最愛の『窒素装甲オフェンスアーマー』が持つ自動防御性能こそないものの、やっていることが一方通行に近くて美琴vs鰐河はかなりいい伏線だったなと思います。

春暖の能力とドラゴンの関係

ドラゴンについて考察する前に、春暖とドラゴンの関係について整理しておきましょう。

まず、現在確定している情報こちらです。

  • ドラゴンは春暖に「宿った」もので、春暖の能力とは別物
  • ドラゴンは上条当麻の右腕から出現するもの
  • 春暖は「全体論能力者」で、その能力は「ブラックホール生成」
  • ドラゴンは春暖の身体を浸食しており、春暖はコントロールしきれていない
  • ドラゴンは「どこか」からエネルギーを調達しており、AIMジャマーも効かない

そして、初春の推測がこちらです。

  • ドラゴンのエネルギー源は春暖の能力で発生したブラックホール
  • ドラゴンは春暖がエネルギー源として適しているから、春暖に引き寄せられ寄生した

僕も初春の推測は当たっているんじゃないかと思っています。

というのも、これまでの上条さんのドラゴンの行動エネルギー源に寄生するという推測はかなり一致するように見えるからです。

上条さんのドラゴンは、超電磁砲では暴走状態の美琴の能力(身にまとったエネルギー)を食い尽くしていますし、禁書でも旧約22巻では上条さんの肩口から出現した「謎の力」を食い尽くしています。

ぶんちりー
ぶんちりー

ちなみに僕は「謎の力」≠「竜王の顎ドラゴンストライク」と考えている人です

高エネルギー体を食い尽くしている描写が多いことから考えても、エネルギーを欲する性質があるのは妥当な気がしますね。

もしかしたら竜王の顎の異能を消す力は、異能を消しているのではなくて異能を発現させているエネルギーを消している(食っている)のかもしれません。

ということで、この次の考察は初春の推測が正しいものとして考えてみます。

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『天使ドラゴン』とは一体何か?

では、春暖に宿った『天使ドラゴン』とは一体何なのでしょうか?

まず、天使ドラゴンの能力として確定しているものこちらです。

  • 物質を塩にする
  • 春暖の血を飲んだ状態で、羽を刺した人物を催眠状態にする
  • 春暖の血を飲んでいない場合、体内の塩分が暴走して危篤状態になる

次に、天使ドラゴンの能力か春暖の能力か曖昧なのがこちらです。

  • 電気操作・発電能力(超電磁砲、電撃、砂鉄操作、磁力操作等)
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塩にまつわる能力

確定している能力を見ると、全て「塩」が共通していることが分かりますね。

催眠状態にするのも、恐らく体内の塩分を操っているのでしょう。

体内の塩分が暴走するという部分を見ても、これはほぼ確定だと思います。

原理としても、第5位・食蜂操祈しょくほうみさきの『心理掌握メンタルアウト』も脳内の水分を操っているものですから、塩分操作でも単純な命令を実行させるくらいのことはできそうです。

そういえば、アニメ『とある科学の超電磁砲T』で『竜王の顎ドラゴンストライク』が発動した時も塩化のような現象は描写されていましたね。

『竜王の顎』は科学サイドか魔術サイドか判明していない能力ですし、天使というデザインもオカルトっぽいのでオカルト方面で考えてみましょう。

オカルトで塩化というと、有名なのは「ロトの妻が受けた天罰」でしょうか。

ファンの間でもこの説が有力視されていますね。

聖書に登場するお話で、ざっくり説明すると天使に後ろを振り返ってはいけないと言われたロトという人の奥さんが、後ろを振り返ってしまって天罰を受けるという内容です。

この時受けた天罰が、塩の柱になってしまうというものなんですね。

「天使」「塩化」という2つのキーワードがマッチしているので、モチーフになっているのは「ロトの妻が受けた天罰」だと思います

また、とある世界には十字教が存在し、聖書にちなんだ魔術が多数存在します。

天罰と言えば、神の右席・前方のヴェントが使用する『天罰術式』なんかは天罰をモチーフにした魔術です。

また、上条さんの右腕は神の右席・右方のフィアンマが目をつけるほどの代物です。(右腕が竜王の顎を指すかは不明だが)

となれば、聖書に登場する天罰で解釈できる力だった可能性はあり得ますよね。

上条さんの力は十字教(オシリスの時代)だけでは説明できないとアレイスター・クロウリーが述べていることから、単純に聖書のエピソードの範疇に収まらない力なのでしょうが、十字教で解釈できる部分があるのは妥当だと思います。

神の右席・右方のフィアンマが上条さんに目をつけたのは、十字教で解釈できる力”も”あったからと考えれば、塩化の能力が十字教で解釈できる力というのは納得です。

そういう意味でも、「塩にまつわる能力はロトの妻が受けた天罰」説が濃厚ですね。

電撃にまつわる能力

春暖本来の能力の可能性もありますが、ここでは電気操作も天使ドラゴンの能力と仮定して考えます。

仮定としましたが、僕はこの能力も天使ドラゴンのものだと考えています。

作中で春暖は超電磁砲を放つなど、美琴のように電磁力を駆使して戦っています。

ただこの能力だけは、前述の「塩」というキーワードが当てはまらないです。

空中に散布した塩(塩化ナトリウム)を操作して電気を通る道を作り出している可能性もありますが、その場合は美琴と渡り合うのはまず無理だと思います。

美琴が工夫を凝らした攻撃でなければ虚をつけなかったことを踏まえても、美琴の『超電磁砲』と同系統の発電能力と見てよいでしょう。

しかし、繰り返しになりますが「塩」というキーワードが当てはまらないのは不自然ですよね。

そこで、2つの可能性が考えられます。

①:天使型ドラゴンの「属性」

かなり有力なのが、天使型ドラゴンが雷属性という可能性です。

超電磁砲担当編集者の萩野氏曰く、上条さんのドラゴンには属性があるようなんですよね。

例えば、骸炎ドラゴンは火属性という属性を持っているなどですね。

この中には槍頭ドラゴンという雷属性のドラゴンも居るので、属性被ってない?とは思いますが天使ドラゴンも雷属性の可能性は捨てきれません。

天使ドラゴン少し黄色がかった白色しているので、カラー的にも塩にまつわる能力メイン、電撃能力サブというのはあるかなと思います。

②:美琴から”奪った”能力

そして、発電能力は美琴から奪った可能性も考えられます。

天使ドラゴンが春暖に宿ったのは大覇星祭編で暴走状態に陥った美琴を止めた後と考えてまず間違いありません。

この時、ドラゴンたちは美琴の力を”食べている”ように見受けられます

最初僕はただエネルギーを食べて消滅させただけだと思いましたが、食べた力を自分のモノとして扱えるとしたらどうでしょう。

当然天使ドラゴンも大覇星祭編で登場しているので、そのような能力があれば美琴と同じ能力を使えるのは納得です。

しかも、春暖の電撃Phase 5.3の美琴の電撃色が同じ黒色です。

美琴の電撃が黒色の時に天使ドラゴンが能力を吸収して、その当時の力を発現または再現しているから黒色なのだと考えれば合点がいきますよね。


能力てんこ盛りの天使ドラゴンですが、こんなのが何匹もいると思うと上条さんの『竜王の顎』はやっぱりとんでもないですね(笑)

長年読者を悩ませ続けている上条さんの『竜王の顎』ですが、天使ドラゴンの新情報は色々と考察のネタがあって楽しいですね!

17巻で新たな情報が開示されるかもしれないので、また考察してみたいところです!

また、春暖の本当の能力と覚醒初春についてはコチラで考察しています!

超電磁砲17巻の発売日

獄門開錠ジェイルブレイカー編もクライマックスが近づいてきてそうなとある科学の超電磁砲 17巻の発売日は2022年2月26日です!

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