遂に完結!
因縁のリベンジマッチ・稲実戦の結末が描かれ、読んでいて最高に感慨深い一冊でした!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
ダイヤのA actII 34巻のストーリー
- 2-1の青道リードで迎えた9回裏稲実の攻撃。沢村は無死1・3塁のピンチを迎え、7番・矢部のレフトフライを打たれる。しかしレフト降谷が好返球でタッチアップを防ぎ、2死・2塁に。最後は8番・神宮寺を空振り三振に抑え、青道の勝利。
- 試合後、沢村は左腕の炎症が判明し、甲子園までの静養となる。
- 青道は甲子園でも順調に勝ち進み、2回戦・広喜戦の8回裏、エースとして甲子園のマウンドに立つ。
単行本限定エピソード
夏の甲子園、U-18を終えた御幸一也に、沢村栄純と降谷暁は真剣勝負を挑む。
感想
完結おめでとうございます!
そしてこれまでの連載、ありがとうございます!!
中学生の時に出会ってから10年近く追いかけ続けたこの作品の完結は寂しさもありますが、ここまで描き切ってくださった寺嶋先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
そんなラストを飾るAct II 34巻の内容はこのシーンに全てが詰まっていたように感じました。
悪夢のサヨナラ負けから1年
2時間51分の激闘を制し
西東京128校の頂点に立ったのは青道高校!!
ダイヤのA act II 34
『悪夢のサヨナラ負け』からの1年間が描かれ、僕たち読者も待ち望んでいた夏の都大会優勝の瞬間。
このシーンは本当に感慨深く、遂に成し遂げたんだな!と、グッとくるシーンでした。
1部前半の山場であった夏の都大会敗退から、ずっとずっと待ち望んでいた瞬間ですからね。
秋の都大会は稲実が先に敗退し、春の都大会は青道が市大三高に敗れたことでずっと実現しなかった稲実とのリベンジマッチ。
そんな稲実とのリベンジマッチが1年前と同じ、夏の都大会決勝という完璧すぎる舞台での戦いで、最後はそんな悪夢のサヨナラ負けでイップスまで発症した沢村が締めて勝利。
最高過ぎる展開でした。
この1ページはポスターとかにして、部屋に飾りたいくらい最高の1枚絵だったと思いますね。
本当にここまで読んできてよかった…
…った
勝った..
本当に勝ったんだ..
俺達が..
よかった..
まだ戦える..
このチームで..
よかった…
ダイヤのA act II 34
ここはもう感極まって涙が止まりませんでした。
クリス先輩のメンバー漏れ、前3年生の引退を経て”今のチーム”で戦うことを強く意識させられた栄純と僕たち読者。
そんな栄純にとっても、読者にとってもこの夏の大会は負けたら終わり、長く親しんできた現3年生が引退となってしまう試合。
1年前は真逆の結果で、決勝・稲実戦がラストゲームになってしまいましたからね。
引退というワードはact IIでも度々出ており、意識させられていたからこそ栄純の気持ちは凄く伝わってきて泣けました。
何よりも、1年越しのリベンジを果たして甲子園を決めたエースとしての涙というのが、物凄くグッときました。
やはりこれはダイヤのAという作品が、長い時間をかけて築き上げてきたものがあるからこそ響く、ダイヤのAならではのシーンだったと思います。
単なる勝った負けたという試合展開だけではなく、高校球児ならではの葛藤や想いを描いているからこそ、この作品はここまで魅力的なんだろうなと、最後の最後で改めて認識させられるワンシーンでした。
負けたらそのチームは終わり。
ここまでシビアな環境って、高校スポーツならではの特徴ですもんね。
考察
鵜久森vs帝東
稲実戦後のエピローグでチラッと描かれたのが、西東京都大会決勝の翌日にスケジュールされていた東東京都大会決勝。
カードは鵜久森高校vs帝東高校という、ダークホースvs名門の高カード。
どちらも秋大会で青道が対戦した、印象の強い高校ですね。
これはこれでどっちが勝つんだ!?とファンとしては気になってしまう一戦。
最初に読んでいた時は稲実に勝利したことで僕も若干燃え尽きていましたが、冷静になると段々と物凄く気になってきたこの一戦。
なんと結果が明かされておらず、どっちが勝ったのかは分からないまま。
どうなったんだ!?何かないのか!?と思っていると、このシーンの下に小さくこんな文字が。
この試合はどこかで描く予定です、外伝として(寺)
ダイヤのA act II 34
うおおおおおおおおおお
早速の外伝予告!?
ダイヤのAは完結してしまったものの、既に外伝が予告されていて、おまけにその内容が東東京都大会決勝。
楽しみすぎるので、続報が待ちきれませんね!
続編はあるのか?
さて、最後に気になるのは続編はあるのか?というところ。
一度完結という形を取った本作ですが、元々1年生編の第1部、そして2年生編の第2部(Act II)という形で進んできた本作。
僕は3年生編の第3部もあるんだろうなと思いながら読み進めてきました。
実際に後輩たちにも魅力的なキャラクターが多数登場し、特に正捕手・御幸一也の卒業後を任せられそうな沢村の女房役・奥村と降谷の女房役・由井というキーキャラクターもしっかり登場。
同地区のライバルである稲実や薬師に入学した存在感ある新入生や、全国区でライバルとなりそうな巨摩大藤巻など、3年生編を描けるだけの下準備は十分。
ストーリーとしてもエースにはなったものの、降谷の不調も目立ったうえでのエース抜擢でしたし、栄純の存在感自体は準決勝・市大三高戦の方が凄みがありました。
まだまだ各選手に伸びしろもあるので、ストーリーとしては十分に続編が描ける状態だと思いますね。
もちろん完結という形を取ったので、続編がある保証はありません。
むしろ確率は低い方だと思いますが、続編が作れないストーリーの状態ではないので、一縷の望みはあるんじゃないかなと思います。
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