一年生編スタート!
常盤台三大派閥の抗争や超電磁砲を閃く美琴など、今の美琴を形成する重要なエピソード満載の新章開幕な一冊でした!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
超電磁砲17巻のストーリー
獄門開錠編
- 春暖嬉美が御坂美琴に敗北したことにより事件は収束。脱獄囚はそれぞれ自分なりの落としどころを見つけ、白井黒子・初春飾利・佐天涙子の3名もカエル医者によって大事なく治療される。
一年生編
- 時は美琴が常盤台中学に入学してから1か月。1年生の美琴は3年・神苑小路瑠璃懸巣(通称:ルリ先輩)に出会い、ルームメイトの潔斎雪紫から常盤台三大派閥について教わる。
- 支倉派閥・炎乗と水鏡派閥・花山院の間で諍いが起こり、その後花山院が炎乗の能力らしきもので襲撃されたことで派閥抗争勃発。
- 水鏡派閥による支倉派閥への襲撃が始まり、報復として好戦的な支倉派閥メンバー・安賭蜴吹禾)によって水鏡凪沙の襲撃が行われる。
感想
一年生編スタートッッッ!!!
獄門開錠編は前巻でほぼ完結と言っていい状態で、今巻ではエピローグが描かれていました。
そういうわけで、本巻のメインは新しく始まった『一年生編』
美琴が一年生だった頃の、常盤台三大派閥の抗争を描くストーリーっぽいですね。
常盤台三大派閥の各派閥の特徴やトップが紹介され、その後は激化する支倉派閥vs水鏡派閥の抗争が描かれていました。
両派閥共に3年生がトップなので、禁書・超電磁砲時代の常盤台に存在しない(多分)なのも納得。
気になるのはトップが2年生で、この時点では最大派閥の沙派閥がどうなるのかですね。
禁書・超電磁砲時代の常盤台は食蜂派閥が最大派閥となっていることから、存在感がなくなっているのは間違いないでしょう。
まだ派閥は存続していて存在感がないだけなのか、それとも派閥自体が解体・吸収されてしまったのか。
ここは今後のお楽しみといったところですね!
そして何よりも楽しみなのが、常盤台の派閥抗争という点。
高レベル能力が集まる常盤台の派閥抗争ですから、当然戦う子たちはみんな高レベル能力者。
かといって暗部のような洗練された能力×武器といったスタイルを取るわけではないでしょうから、純粋な高出力能力バトルが見られそうですよね!
禁書・超電磁砲共に能力vsテクノロジーは結構ありますが、純粋な学園都市の能力vs能力は意外と多くないので非常に楽しみな所。
こうやって気になるところや楽しみなところが色々と出てきている時点で、一年生編スタートの本巻としては素晴らしい仕上がりだなと思いますね!
あと美琴の初期のイメージであった自販機蹴りと短パン仲間というか先輩のルリ先輩も面白くて非常にGOOD。
美琴っぽさが凄くある先輩で、この先輩にしてこの後輩だなあと思わされる一幕でした。
いや…そもそもお嬢様はショーツが見える所作はしない
お嬢様は自販機を蹴らない
とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 17巻
冷静なツッコミが面白すぎて一生笑った。
1年生の食蜂操祈
内容そっちのけになっちゃいますが、食蜂操祈大好きマンの僕としては1年生だった頃のみさきちが見れたのが何気に超GOOD。
この娘1年で成長しすギィ(どことは言わないが)
鞄を拾おうとして自分で蹴ったり、何もないところで転んだり、恥ずかしさのあまり帆風順子を呼びつけるなどポンコツ女王サマっぷりを遺憾なく発揮していましたね。
この圧倒的可愛さこそ人気の秘訣。
ガッ→ゲシッ→ダムッ→あ→ガク→ベシャ→ガシの一連の流れが美し過ぎたのでみさきちファンはみんな読むんだゾ☆
ここ以外でも、美琴視点では不自然極まりない食蜂との出会いもバッチリ描かれていて良かったです。
食蜂視点だとドリーの”オリジナル”で、DNAマップ提供者である美琴の存在は不快極まりないでしょうし、まだそれを自分の中で消化しきれる年齢でもない。
逆に美琴視点では、DNAマップが悪用されているとは知らないですし、ドリーの存在や食蜂との関係ももちろん知らない。
もう一人の超能力者に挨拶したら、いきなり喧嘩を売られた格好で怒るのも当然。
まあこればっかりは二人とも中学1年生なりたてで、見てきた事も知ってる事も違い過ぎるので納得だなあといういい描写でした。
考察
気になった点と今後のために覚えておきたい点が3つ。
怪しい潔斎雪紫
間違いなく今後の派閥抗争と美琴を繋げるキーパーソンは潔斎雪紫でしょう。
美琴のルームメイトの彼女ですが、美琴が2年生になった時にはもうルームメイトではないのが最も気になるところ。
この2人の間に何かがあったのはまず間違いないでしょう。
そんな潔斎は支倉派閥に所属しており、美琴の監視役という役割を任されている模様。
美琴に派閥事情を教えたり、水鏡派閥に襲われた時も逃げたり、美琴とルリ先輩に助けられたりと一見無害そうな雰囲気を醸し出している彼女。
しかし、監視役というポジションを任されていたり、支倉派閥が一枚岩ではないことなどを考えると彼女にもまだ見ぬ裏がある可能性大。
食蜂との結託を危険視したりしていることから見ても、美琴が支倉派閥にとって危険な行動を起こす場合には彼女が介入してくると見て良さそうです。
能力は『蒸気』を生成させられるものに見えるので、精神系能力者ではなさそう。
となると、美琴や周囲を能力で操作するというよりは、彼女自身の行動・立ち回りによって美琴を派閥抗争に巻き込んでいきそうですね。
今のところ最も”裏の顔”がありそうなのは潔斎なので、今後の彼女の動向から目が離せません。
常盤台三大派閥
最大派閥を1年以上かつ卒業まで維持した派閥の長『永代姫君』には、学園都市内での出世コースが約束されるという常盤台の派閥システム。
この時点では以下の3つの派閥が図抜けて勢力が大きく、常盤台三大派閥と呼ばれているようです。
- 1位:沙派閥(リーダー:沙淡扇)
- 2位:水鏡派閥(リーダー:水鏡凪紗)
- 3位:支倉派閥(リーダー:支倉冷理)
『有力者の責務』を理念として掲げる沙派閥は、その理念や構成員から見てもザ・お嬢様集団といった派閥。
その理念や活動から見ても、常盤台の中でも特にお嬢様が集っているようなイメージですね。
自分たちを”有力者”として認識してるわけですから。
そして水鏡派閥は、水鏡の能力を褒美として使ってもらいたい集団。
女性からしたら夢のような身体の脂肪を操作できる『油性操作』という能力。
これを自分に使ってもらうためにせっせと仕える集団というイメージのグループですね。
最後に支倉派閥は、潔斎も言うように周りを蹴落としてでも上に行くという野心溢れる集団。
リーダーの支倉からはあまりその雰囲気を感じませんでしたが、潔斎を美琴の監視役につけたり、好戦的なメンバーが水鏡を襲撃しに行ったりと過激な一面も見えます。
メンバーの炎乗も花山院と揉めて能力を使おうとするなど、結構荒い派閥なのかもしれませんね。
そして、もう1つ特徴的なのは恐らく一枚岩ではないというところ。
来るもの拒まずの姿勢なのかもしれませんが、派閥内でも考え方の違いがあるのは明らか。
リーダーの支倉の指示を無視して水鏡を襲撃しに行くなど、今回の騒動では中心になりそうな要素を色々兼ね備えているグループですね。
この3派閥の特徴はしっかり覚えておいて、今後の展開を楽しみましょう!
超電磁砲に目覚めた美琴
最後のプチトークですが、この時点での美琴はまだ代名詞である超電磁砲を習得していないようですね。
支倉との勝負でベアリングを的に当てるという勝負をした時に、レールガンの原理でモノを打ち出すことを閃いた模様。
なんだろう…すっごくなじむ
演算組み合わせの相性?このやり方は私に合ってる…
そんな気がする
とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 17巻
初めてで加減が分からなかったとも言っていたので、この時初めて超電磁砲を撃ったのでしょう。
恐らく今後は派閥抗争に巻き込まれていきそうですから、そこで超電磁砲を完全習得するのかなと思いますね。
そういう意味では、常盤台の派閥抗争を描きながら、美琴が超電磁砲を習得する物語が一年生編なのかもしれません。
超電磁砲18巻の発売日
一年生編の続きが描かれるとある科学の超電磁砲 18巻の発売日は2023年3月27日です!
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