最近ハマりにハマっていたSherlock Holmes Chapter One
ホームズとなり頭をフル回転させるのが醍醐味のこのゲームですが、1つだけどうしても別に真犯人が居るように思えた事件があったので考察していきます!
はじめに
明確な正解・不正解がなく、色々考えることを楽しめるSherlock Holmes Chapter One
シャーロキアンを楽しませるだけでなく、オープンワールドの推理アドベンチャー・RPGとしてもクオリティの高い作品です。
そんな本作の特徴は、よくある推理小説のように犯人が自分の犯行を認めるのではなく、プレイヤーが納得する答えを出し、そのまま物語が進む点。
その人は犯人じゃないからバッドエンド!ゲームオーバー!となるわけではないんですよね。
なので、心の底から納得して犯人を選ばない限り、本当にこいつが犯人なのかな?とモヤモヤすることもあります。
そういった探偵としての生活を楽しむゲームなので、基本的にはこのスタイルでバッチリ楽しめました。
ただ、1つだけ納得が行かなかったのがメインストーリー『捧げられた子羊』という事件。
真犯人は別にいるんじゃないか?と思わずにはいられなかったので、ここから考察していきます。
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
実績から分かるコト
まず大前提として、実績から分かるコトがあります。
それは、『子羊』が誰なのかという事。
実績『羊の復讐』は、「ファビオのために正義を執行する」という解除条件で、自身が犯人だと思った人物を死刑にすることで達成されます。
正義を執行=逮捕&死刑ということですから、子羊は殺害されてしまったファビオの事を指していることになりますね。
捧げられた子羊というタイトルは、儀式の生贄のように見せかけて殺害されたファビオを表していると思えば辻褄は合います。
少なくとも、制作陣からのメッセージを額面通りに受け取ればこうなります。
捧げられた子羊=殺害されたファビオ
本当に羊はファビオなのか?
まず僕が疑問に思ったのは、本当に羊はファビオなのか?という点。
というのも、後述しますが、容疑者3人にそれぞれ犯人とは思えない矛盾点があったからです。
そこで僕が感じたのは、容疑をかけられ囚われてしまったヴァーナーを釈放し、警官・オズワルドからホームズのお母さんに関する情報を引き出すための『生贄を捧げなければならない』状況なんじゃないか?という事。
たとえ冤罪であろうとも、犯人を捕まえてストーリーを進めなければならない状況というわけですね。
よってここで言う生贄・子羊とは、誤認逮捕され、死刑を執行されてしまった”犯人(マンチョス・ピンチェッティ・マティスタ)”を指し、捧げられた子羊というのは死刑にされてしまった犯人なんじゃないでしょうか?
英語タイトルのSacrified Lambは、スケープゴートという意味のSacrificial Lambに非常に近いですしね。
実は容疑者3人はみんな真犯人ではなくて、ホームズ(=プレイヤー)に生贄にされてしまった哀れな子羊なんだよという事に思えてしまいます。
捧げられた子羊=死刑にされた”犯人”
3人それぞれの矛盾点
ここで容疑者3人それぞれから感じる、違和感と矛盾点を見ていきましょう。
ローブの個数
まずは事件現場の衣装室から見つかったローブの個数。
衣装室では血まみれのローブが1つ見つかり、替えのローブが1つなくなっていました。
このことから、犯人は返り血を浴びたローブを脱ぎ捨て、替えのローブを着てパーティーに戻ったことが分かります。
ここで、この行動をするのはおかしいんじゃないか?という容疑者が2名います。
それは執事長・ピンチェッティと演者・マティスタ。
この2人はパーティーでの役割上、参加者が着るローブを着て行動するわけではありません。
よって、血まみれのローブを捨てて、新しいローブを着てパーティーに戻るという行動にはなりにくいんですよね。
捜査をかく乱するためにあえてローブを着て犯行を行ったとしても、ローブを着て出ていく必要はなく、着て出たローブをどうしたのか?という問題も浮上します。
つまり、この2人が犯人だった場合、現場は以下のどちらかの状況になっているはず。
- 血まみれのローブが1つあり、他のローブはそのまま
- 血まみれのローブがない
このどちらでもなかったことから、ピンチェッティとマティスタは犯人ではないと僕は考えました。
ピンチェッティとマティスタは犯人とは考えにくい
手紙を出すタイミング
ここで残ったのがマンチョス。
一応ゲームを進めるためにも、僕はマンチョスを犯人として選びました。
ただ、マンチョスにも納得できない点が1つ。
それは動機です。
マンチョスはファビオを愛していたが、ファビオから拒絶されたことが動機となっています。
しかし、本当にファビオはこの手紙を出したんでしょうか?
冷静に考えるとおかしいですよね。
まだ新しい顧客も見つかっていないなか、たっぷりと貢物をしてくれるマンチョスを拒絶するでしょうか?
僕がファビオなら”まだ”しないです。
新しい顧客を見つけて、今後を安泰にしてから拒絶しますね。
よって、ファビオから拒絶されたため殺害したという動機が、とても不自然に感じてしまいます。
おまけに、マンチョスはこの手紙を見せられた時、全く知らなかったかのような動揺の仕方を見せていましたからね。
動機さえなければマンチョスが犯人である可能性はないと言えるくらい、マンチョスに殺人を犯す理由がないので犯人とは考えにくいです。
マンチョスが犯人とは考えにくい
真犯人は?
容疑者が3人ともシロなら、真犯人はいったい誰なんだろうか?
僕の考えは、ホームズをこのパーティーに招いた『ヴァーナー』です。
これを感じる決定的な理由が、ファビオが書いたマンチョス宛の手紙をヴァーナーが持っていたからです。
恐らくこの手紙は、犯人が持ち去って行ったローブの中に入っていたと思うんですよね。
僕の妄想ですが、ファビオはローブの中に手紙を入れておいて、儀式の後にマンチョスにこれを着せて、パーティー終了後にマンチョスが手紙を受け取るように仕組んだのだと思います。
ただ、ここで犯人がそのローブを着てパーティーに戻ってしまった。
そしてその人物は手紙を保持していることに気が付かないまま、ホームズがやってきたわけです。
さて、手紙を持っていたのは誰でしょう?
そう、ヴァーナーです。
物的証拠から考えると、ヴァーナーが犯人じゃないかなと僕は思ったわけですね。
動機は?
ただヴァーナーが犯人となると、動機は何なのか?という疑問があります。
これに関しては僕もハッキリとした説明はできず、ヴァーナーがホームズに『ゲーム』を仕掛けて苦しめているのかなくらいしか思いつきませんでした。
犯行現場を整え、ホームズを呼びつけ、捜査を進め、最後は間違った決断を下すホームズを見て楽しんでいたんじゃないでしょうか?
だからこそゲーム側も不可解な点がある容疑者を3名提示し、子羊を捧げるように強制してきたんだと思います。
ヴァーナーはホームズの母を治療していたオットー・リヒターの弟。
本人は否定していましたが、ホームズに対する一種の復讐として、ホームズに間違った推理をさせようとしたと考えれば筋は通りますね。
まとめ
僕の考えではゲームが提示する容疑者(マンチョス・ピンチェッティ・マティスタ)の3名は犯人ではなく、ストーリーを進めるための生贄に『捧げられた子羊』だと思います。
ピンチェッティとマティスタはローブが不可解ですし、マンチョスも動機が納得できませんからね。
皆さんはどうお考えでしょうか?
こうやって集めた証拠や情報から、あーでもないこーでもないと頭を悩ませるのが、Sherlock Holmes Chapter Oneの醍醐味と言えるでしょうね。
僕はプレイ時間と同じくらい、うーんと悩むのに楽しんだ気がします(笑)
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