遂に来たぜ!
プレミアファンのみならず、全サッカーファン、全スポーツファン必見のオール・オア・ナッシング
今回はファンも多いあのアーセナルにスポットが当たった作品で、8月4日に公開された3話まで見たのでレビューしていきます!
作品概要
『All or Nothing: Arsenal』
日本語タイトルは『オール・オア・ナッシング ~アーセナルの再起~』
ヨーロッパサッカーファンから近年大きな人気を獲得しつつあるAmazonのAll or Nothingシリーズの最新作です。
- シリーズ:All or Nothing
- チーム:アーセナルFC
- 配信プラットフォーム:Amazon Prime Video
- 配信形態:Amazon Prime会員特典・3話ずつ一挙公開
- 音声:英語
- 字幕:日本語、英語などなど
タイトルの通り再起を図るプレミアの名門アーセナルに密着した本作で、記憶に新しい21-22シーズンのアーセナルを見ることができます。
日本代表DF・冨安健洋選手が移籍したこともあり、日本からも物凄い注目を浴びたアーセナル。
そんな彼らの舞台裏が見られる嬉しい作品です。
Amazon制作ということもあり、視聴できるのはPrime会員が利用するAmazon Prime Videoのみ。
とはいえアマプラ会員は送料無料を始めとした特典が多いですから年間契約しちゃってますね。
オール・オア・ナッシングとは?
All or Nothing(オール・オア・ナッシング)は、Amazonオリジナルのスポーツドキュメンタリー。
1つのチームに1シーズン密着して、1クール分くらいのドキュメンタリー番組にまとめた作品です。
元々はアメリカンフットボールが題材でしたが、近年はヨーロッパサッカーのトップチームが題材になりつつあります。
2018年はマンチェスター・シティ、2020年はトッテナム・ホットスパー、2021年はユヴェントスを題材にしていましたね。
21-22シーズンのアーセナル
21-22シーズンのアーセナルと言えば史上最悪の出だし、期待の若手たち、そして日本代表・冨安選手の移籍とプレミアを見ない人にも注目されるチームでした。
サカ、スミス・ロウ、ウーデゴールの前線はライバルだけど好き
監督はアーセナルのOBで、監督としては非常に若いミケル・アルテタ。
アーセナルに来る前はあのペップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティでコーチをしていた名将の卵とも言える存在です。
実際にこれまでのシーズンでも、アーセナルvsシティは物凄い戦術合戦になることが多く、普段戦術を意識しながら見ていても理解が追い付かない事もある超ハイレベルな試合が見られました。
そんな選手も監督も若く、現代的な戦術もあるアーセナルはどうなるのか。
再起を図り、元居たTOP4の一角に戻ることができるのか。
そんな1シーズンを描いた一作です!
※ここから先はネタバレを含みます!
感想
謎に包まれていたアルテタ監督
本作を見ていて一番面白いなと思ったのがアルテタ監督のチームトーク。
僕の場合アルテタは選手としてのイメージの方が強いうえに、アーセナルを率いるのが監督デビュー。
戦術家ペップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティでコーチをやっていたくらいですから、戦術家である事は想像できていました。
ただ、彼のチームをまとめる手腕というのはヴェールに包まれていたんですよね。
All or Nothing Manchester Cityで垣間見える部分はありましたが、やはり未知数。
傍から見ているとバッサバッサとベテラン選手を切っては捨ててをして若返りを図っているイメージで、この人のマネジメント力は大丈夫なんだろうか?という疑問が常にありました。
アルテタが良い選手であったのは事実ですが、ジダンやランパード、ジェラートのような、誰もが言う事を聞きそうなスーパーレジェンドとまではいきませんしね。
そんなアルテタのチームマネジメントが見えたこのシリーズは、多くのガナーズサポーターを安心させるシリーズになったんじゃないでしょうか。
僕を含めたライバルクラブのサポーターからするとちょっと危険を感じちゃうくらい。
聞き入ってしまう
この表現がしっくりくるスピーチ上手で、スペイン語訛りも相まってペップっぽさがありました。
ペップは戦術もさることながら、モチベーターとしてもトップレベルの監督。
そんな彼の元で得た経験は大きかったんでしょう。
個人的にはリヴァプール戦前の、選手時代の思い出を語るチームトークなんかはOBならではだなと思って痺れました。
僕は諦めてしまった。今でも忘れたことはない。今でも後悔している。一生後悔する。君たちには後悔して欲しくない。
こんな胸熱なトークを、監督でありOBであるアルテタにされたら選手は燃えるでしょう。
惨敗するという結果を知っていて、アーセナルのファンでもなんでもない僕でもグッと来ましたからね。
マイチームのオーレもこんなトークしてたんだろうか…何とも言えないな(笑)
他にも、繰り返し責任は自分が取る。君たちを守る。と語りかける姿も印象的でした。
部下に責任転嫁する上司
選手に責任転嫁する監督
こんなのは世の中に溢れかえっていますから、アルテタがカッコよすぎましたね。
注目度が物凄いプレミアリーグで、開幕三連敗での猛バッシングを受けてもなおこれが言えるのには素直にリスペクトです。
随所に名監督になりうるポテンシャルが垣間見えて、こういう表に出てこないところが見られるAll or Nothingの素晴らしさを改めて感じました。
若さ溢れるチーム
本作を見ていて感じたのがチームの若さ。
これはいい意味でも悪い意味でもです。
他のクラブにはない圧倒的フレッシュさを感じましたし、勢いに乗れた時の勢いとパワーはカメラ越しでも感じられるほど。
新加入のラムズデールや怪我で離脱のあったティアニー、生え抜きのサカとスミス・ロウなど多くの選手から強烈なハングリーさを感じるシーンもありました。
これは若いからこその強みであり、魅力だなと思いましたね。
しかしその一方で、若さが諸刃の剣なのもよく分かりました。
連敗中の雰囲気は非常に暗く、試合前から硬くなってる雰囲気が伝わってくるシーンも多かったです。
良くも悪くもまだまだ感情のコントロールができないんでしょうね。
僕の中で特に印象的だったのはサカ。
今シーズンの彼にかかるプレッシャーが絶大なのは重々承知していましたが、見ているだけで辛くなるくらいそれが感じられるシーンがいくつかありました。
時折お茶目で可愛らしいところが顔を出すから余計に際立ったんでしょうね。
傍から見ていても凄く緊張してるなと感じられるところがあって、これが若さなんだなと思わされました。
ベテランの重要性
そんなチームの若さが悪い方向に転ぶ事もあるからこそ、ベテランが重要と分かった本作。
アーセナルの選手達を悪く言うつもりはないですが、この若さをコントロールできるベテランが居ないのがアーセナルの不安定さに繋がっているのかなとも思わされました。
オーバメヤンやラカゼット、ジャカはおそらくこの辺がそこまで得意ではないのでしょう。
All or Nothing Juventusではブッフォンとキエッリーニが物凄く上手にチームをコントロールしていた印象ですし、All or Nothing Manchester Cityとその後を見るとコンパニもこの辺が物凄かったのが分かります。昨シーズン念願のスクデットを掲げたACミランのイブラヒモヴィッチもそうなんでしょう。
こういった存在が居ないのがアーセナルのウィークポイントなのかなと感じましたね。
リーグ戦という長い戦いでは、いい時と悪い時の両方が必ず訪れますから、悪い時を減らし、良い方向に向けてくれるベテランの重要性を改めて感じましたね。
そういう意味ではロナウドが居るとはいえユナイテッドは大丈夫なんだろうか…デ・ヘアもそういうタイプじゃなさそうだし…
意外と?スポットの当たらない冨安
最後に富安目当てに見る人向けですが、最初の3話では彼にスポットは当たりません。
やはり期待の若手という点ではサカやスミス・ロウが居ますし、新加入組でもイングランド人のラムズデールにスポットが当たることが多め。
こればっかりは英語圏の番組ですから、トッテナム編のソン・フンミンくらい絶対的エースじゃない限りは、なかなかスポットは当たりにくいところですね。
とはいえロッカールームなどではよく映りますから、誰とどんな風にやり取りしているのかは見られますし、今後の話でインタビュー等もあるかもしれないので目は離せません!
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