衝撃の内容だったよう実5巻が発売してから早数日。
『綾小路クラス移動説』という不穏なワードが飛び交っていますね(笑)
これまでこの可能性を考えて来なかった方からすれば寝耳に水。一体どういう事なんだ!何を根拠に!となるでしょう。
そこで今回は現実味を帯びてきた『綾小路クラス移動説』について考察していきます!
綾小路クラス移動説とは?
『綾小路クラス移動説』とは、その名の通り主人公・綾小路清隆がクラスを移動するんじゃないかという説です。
現在は堀北鈴音を中心とした堀北クラス(元1年D組・現2年D組)に在籍している綾小路ですが、この移動説は数々の不可解な行動や不穏な発言から徐々に現実味を帯びてきました。
高度育成高等学校のルールをおさらいしておくと、クラス移動そのものはルールの範疇で認められています。
ただし条件があり、それが2000万プライベートポイントの支払いですね。
文字にすると単純ですが、2000万プライベートポイントというのは夢のような金額になります。
これだけの金額を溜め込んでいる生徒は恐らく現2年生には居ないでしょうし、2000万プライベートポイントで退学者を救済することができるほどの大金です。
今のところこの制度を利用したのは元坂柳クラスの葛城康平だけで、現在は龍園クラスに所属していますね。
常識的に考えれば、3年生の最後にこの制度を利用してAクラスに移動し、勝ち馬に乗って卒業というのが鉄板な気はしますが…
綾小路の目的はAクラスでの卒業ではないでしょうから、この常識は当てはまらないでしょう。
綾小路の最終目標は自身の敗北
前巻となる2年生編4.5巻読了後に考察しましたが、綾小路の最終目標は大多数の生徒とは一線を画します。
綾小路の最終目標はクラス移動説の動機そのものとも言えるので、要チェックポイントです!
ザックリ話すと、ほぼ全ての生徒は3年生として卒業する時に、Aクラスの一員として卒業することが最終目標でしょう。
そもそもそのために高度育成高等学校に入学しているはずですからね。
しかし綾小路の場合は事情が異なり、父(ホワイトルーム)からの逃亡先として高度育成高等学校に入学しています。
そんな綾小路からすれば卒業時のクラスがAクラスだろうがDクラスだろうが大差はなく、高校3年間で如何にして将来の自由を掴み取るかが最も重要でしょう。
そこで綾小路が現在実行に移しているであろうプランが、自身を超える存在(たち?)の育成であり、自身の敗北によってホワイトルームの存在意義を根幹から揺るがすことで自由を得ようとしていると僕は考えています。
2年生編5巻で見せた不穏な発言と行動
これまでも堀北をリーダーとして成長させようとしたり、一之瀬帆波を介錯する発言、軽井沢恵を成長させる恋愛カリキュラムなどクラス移動を暗示させる行動はありましたが、今巻はそれが目立ったので3点紹介します。
軽井沢と平田に対しての発言
まずは軽井沢恵と平田洋介を自室に招いた時の発言です。
この時綾小路は2人に対して、自分抜きでもクラスリーダーである堀北の意図をよりスムーズに汲み取れるようになって欲しいと伝えました。
当然不思議に思った軽井沢が綾小路に対してそれは綾小路がやればいいと主張しましたが、これに対して綾小路はこう反論します。
「常にオレが動けるとは限らない。不測の事態にも備えておくべきだ」
ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 5
確かにそうとも言えますが、それはわざわざ『満場一致特別試験』を使ってまで実戦練習することなのでしょうか?
Aクラス浮上に向けて、綾小路が2年生編から避けていたはずの”目立つ行動”を取り始めたことを考えると、無駄なリスクを取っているだけに見えちゃいますよね。
現に佐倉愛里の退学という重い結果に終わっていますし…
別の理由があって、それを誤魔化すための方便だと思った方がしっくりきます。
そしてその理由が、将来的に自分がクラスから居なくなるからだとすれば納得です。
坂柳理事長からの提案に対する解答
軽井沢と平田とのやり取りのあと、綾小路は幸か不幸か坂柳理事長からある提案を貰います。
綾小路の身の安全のため、来賓を招くことになった体育祭を病欠するという案です。
Aクラスを目指すという綾小路自身も宣言した表側の目標から考えれば、即刻NOを突きつける提案なはずですよね。
クラスポイントを獲得できる貴重な機会ですから。
綾小路自身もこれを耳にした瞬間は断ろうと考えていたようですしね。
しかし、彼の中に『新しい考え』が浮かんだことによってこの案を保留とします。
この『新しい考え』とは、自分抜きのクラスがどこまでやれるかの試金石として体育祭を使うというものなんじゃないでしょうか。
まさに先ほど軽井沢と平田に説明したケースで、もし綾小路がクラス移動後に堀北クラスに負かしてもらおうと考えているなら絶好のテストケースです。
自身抜きの他クラスに歯が立たないようでは、綾小路+転入後クラスの戦力を負かすことなんて夢のまた夢ですからね。
試験終了後の一言
最も不穏だなと感じたのが、満場一致特別試験終了後に放った一言です。
佐倉愛里退学の原因を作り、その責を綾小路1人に背負わせてしまった堀北は謝罪と共に綾小路グループには大きな傷跡、修復不可能な傷跡を残してしまったと述べます。
これに対する綾小路の返答は不自然極まりないです。
「いいんだ。むしろその方が好都合だったと思える日が来るかもしれない」
ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 5
堀北クラスでAクラス浮上を手助けするなら、クラス内部の友人関係に亀裂を入れるような行動が好都合になることはまずないですよね。
しかし、綾小路が敵に回るなら話は別です。
友人関係を綺麗に断ち切ってから他クラスへ移れば、情に絆されず真っ向から堀北クラスが戦ってくれる可能性が高いですよね。
むしろ綾小路憎しの精神で全力で負かしに来てくれた方が願ったり叶ったりでしょう。
綾小路がクラス移動するかもしれないと思ってこの発言を聞くと、むしろ自然な気すらしてきます。
移動先はいったいどこか?
移動先として一番ありそうなのが、一之瀬クラス(元1年B組・現2年B組)です。
理由はいくつかありますが、そのうちの1つはこのクラスだけは現状伸びしろがほぼないからです。
感想考察記事でも述べましたが、他のクラスと一之瀬クラスは決定的にマインドセットが異なり、このままでは堀北クラスを成長させる踏み台にすらなり得ない状態ですからね。
勿論綾小路がいるクラスを倒すなんてもってのほかです。
いくら綾小路が外部から手助けしようがダメなら、いっそのこと自身の所属先にして倒してもらおうということじゃないでしょうか?
これに加えて、一之瀬クラスの担任・星之宮知恵は堀北クラスの担任・茶柱佐枝にAクラスを目指す資格はないと言い切るほど堀北クラスにはAクラスになって欲しくないと思っています。
そんな堀北クラスの主戦力である綾小路の移籍は、星之宮としても望ましい展開でしょうから協力的に動いてくれる可能性もありますね。
実際問題このままでは一之瀬クラスの問題が改善されることはなさそうですし、既に下り坂ですから何かしらの劇薬が必要なことは間違いありません。
問題のプライベートポイントも生徒会長・南雲雅なら比較的容易に用意できるはずなので、一之瀬繋がりで確保できる可能性を考えると現実的と言えるでしょう。
一之瀬クラスは2000万とはいかなくともかなりのプライベートポイントを溜め込んでいるはずですしね。
また、消去法で考えても一之瀬クラスの可能性が高いです。
坂柳クラスはリーダー・坂柳有栖が許可する可能性は限りなく低いですし、龍園クラスもリーダー・龍園翔が許可するとは考えにくいです。
この2人は一之瀬と違って絶対的リーダーとして君臨していますし、2人とも綾小路の実力を認識したうえで彼に勝利することを望んでいますからね。
2年生編で共闘が目立つのは2人が綾小路の実力を認識していて、相応しい舞台で決着をつけたいと考えているからでしょう。
逆に一之瀬クラスはクラス一同の安全が最優先事項である以上、強敵である綾小路が自ら移動してくることを拒む理由がありません。
心理的に失恋したての一之瀬はキツいでしょうが…
他クラス2人のような明確な理由がないことから見ても、一番あり得そうなのが一之瀬クラスということですね。
まとめ
最後にここまでの考察をまとめておきましょう。
まず、『綾小路クラス移動説』とは主人公・綾小路清隆が堀北クラスから別のクラスへ2000万プライベートポイントを支払うことで移動するのではないかという説です。
この説を支える根拠は以下のようなものがあります。
- 綾小路の最終目標は自身の敗北によってホワイトルームの失敗を証明し、自由を得ることであると考えられる。
- 綾小路が最も手塩に掛けて育てているのは堀北クラスの面々(特に堀北、軽井沢)。
- 綾小路の他クラスへの利敵行為はあくまで堀北クラスを成長させる踏み台を強化するためだと考えられる。
- 綾小路が居なくてもクラスが回るように裏で手を回し始めている。
- 綾小路は体育祭で自身がクラスに居ないケースを試そうとしている可能性大。
- 綾小路グループに亀裂が入ったのが良かったと思える日が来ると発言。
そして、移動先は一之瀬クラスであることが濃厚。
これは一之瀬クラスの現状からの考察と消去法での考察の2ルートで考えてもあり得そうなのは一之瀬クラスくらいだからです。
まだまだ波乱が起こりそうなよう実ですが、いったいどのタイミングで綾小路が動き出すのか楽しみですね!
軽井沢との別れがクラス移動と同じタイミングだったらえげつないな…それはそれであり…
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