ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 12巻【あらすじと感想・考察】

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ようこそ実力至上主義の教室へ

互いの退学をかけた坂柳vs龍園と、崖っぷちの一之瀬vs堀北・綾小路のハラハラドキドキ展開から目が離せない、2年生編の集大成のような一冊でした!

※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!

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よう実2年生編12巻のストーリー

  1. 2年生の学年末試験、対戦カードは坂柳クラスvs龍園クラス、堀北クラスvs一之瀬クラスの一騎打ちとなる。
  2. 綾小路は坂柳と龍園が学年末試験の勝敗に互いの退学を賭けていると知り、各クラスのリーダーと橋本に接触する。また、堀北には自分を大将として試験に参加する引き換えに、勝利した場合、今後クラスへの協力を要求しない契約を結ぶ。
  3. 堀北クラスvs一之瀬クラスでは、人狼ゲームのようなゲームの特徴から、一之瀬が堀北を圧倒。しかし、綾小路が一之瀬を利用し前園を退学に追い込み、さらに一之瀬に揺さぶりをかけることで堀北クラスが圧勝
  4. 坂柳クラスvs龍園クラスでは、坂柳と龍園が互角に近い攻防を繰り広げるが、徐々に坂柳が優位となり、龍園は実力負けを悟る。
  5. 龍園は負けを悟り、坂柳に『綾小路からの伝言』を伝える。綾小路の真意に気づいた坂柳は、わざと龍園に敗北し…次巻につづく。
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感想

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面白すぎた!!!

今回はこれにつきますね!

強敵として存在感を放っていた坂柳か龍園の、どちらかが退学してしまう決戦。

裏で暗躍する綾小路。

そして展開される怒涛の綾小路劇場。

試験が始まってからはハラハラドキドキの連続で、特に大将戦はここからどうなるんだ!と読むのが止められない面白さでした。

1年生編も終盤は凄かったですが、2年生編も負けず劣らず素晴らしいクオリティでしたね。

個人的に一番の見どころは、やっぱり坂柳vs龍園

互いにあの手この手で揺さぶりをかけつつ、一進一退の攻防を繰り広げる展開は、退学の賭けもあって目が離せないベストバウト。

龍園が負けを悟ってからのどんでん返しも素晴らしかったですし、読み終わったあとのえ!?このあとどうなっちゃうの!?というのも続きが気になるたまらない引き。

坂柳が綾小路の伝言に乗った瞬間から、もしかしてここから坂柳が負けるのか?という不安をジワジワと現実に変えていく展開が最悪であり最高でした。

ぶんちりー
ぶんちりー

坂柳かなり好きだから悲しいけど、面白かったよ

集大成であり準備回でもあった

学年末試験という題材に、順当に行けば2つのクラスの終焉でもある今回は、2年生編の集大成と言える内容でした。

一之瀬クラスは大きく沈んでしまい、リーダーの一之瀬のダメージも計り知れないでしょうから脱落?のような立ち位置。

坂柳クラスは、賭けの通り坂柳が退学してしまえばリーダー不在となり再起不能でしょう。

しかし同時に、今回は今後のための準備回だったようにも見えます。

綾小路の堀北を独り立ちさせようという動きはより顕著でしたし、高円寺と同じ『自由参加』の権利を得ました。

堀北は一之瀬に完敗したことで、比較的順調だった2年次のラストで挫折を味わい、これと綾小路の助言をバネにもうひと伸びしそうな雰囲気。

龍園も綾小路に続き、坂柳にも明確な実力差を突き付けられ、敗北をバネにさらに飛躍しそうな雰囲気。

この2人は3年生編で、さらに力をつけて活躍しそうです。

一方、坂柳の方もまだ退学が確定したわけではありません。

龍園のプライド的に、坂柳の自主敗北は許しがたいでしょうから、賭けは無効だと言いそうなもの。(僕の願望を含む)

ここから龍園・坂柳の関係がどう変わっていくのかも次への注目ポイントです。

そして堀北クラス。

堀北の独断で綾小路に大将の権限を与えた結果、全クラスで唯一退学者を出す結果となりました。それも、まず退学者が出ないであろうルールにおいて。

これに+して、綾小路には高円寺と同じ特権が与えられたので、クラスがどう揺れるかは注目です。平田はまた大きなショックを受けそう..

また、短いシーンでしたが、綾小路が天沢に七瀬の監視を命じたのも気になるポイント。

七瀬にはもう1つ何かがありそうなので、ここも3年生編への注目ポイントですね。

総じて今後に活かされそうなポイントが多く、2年生編の集大成でありながら、3年生編への準備回としても機能していたように見えました。

間違いなく過去最強だった綾小路さん

一之瀬に精神攻撃を仕掛けるついでに、クラスの裏切り者で俺に迷惑かけたやつを退学させておくか…のノリで前園を退学させるの怖すぎてワロタ。

綾小路さんに人の心がないのは十分分かってたつもりですが、今回は想像以上に解放してきましたね(笑)

試験官もドン引きしてて草だよ。

試験官がやり直しの機会をくれて、前園にチャンスをやるか…みたいな雰囲気を出してからキッチリもう1度退学を突き付けるのも怖すぎる。

そのあとも過去に一之瀬に優しく接してきた”裏”について飄々と語り、一之瀬のメンタルを綺麗に破壊。

教科書のような上げて落とすをやってみせて、佐倉を退学させた時か、それ以上にこいつヤバすぎだろ!と思わせる最恐ムーヴでした。

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考察

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綾小路の伝言とはなんだったのか?

作中で坂柳は『綾小路の伝言』を正しく理解し、自分が綾小路に望まれていないことを悟りました。

このシーン、僕は読んでいてすぐには理解できず、展開が気になりながらも手を止めてじっくり嚙み砕いて、多分こういうことなんだなと理解したのでその内容をご紹介していきます。

先に結論だけ書くと、綾小路の伝言は坂柳に2つの選択肢を突き付けるトラップ

  • 綾小路の真意に気づき、龍園にわざと負ける
  • 綾小路の真意に気づかず(気づかないフリをして)、龍園に勝利する

龍園に勝てば綾小路に負けたことに、綾小路に勝てば龍園に負けることになる、とんでもないトラップだったわけですね。

ぶんちりー
ぶんちりー

パッとこれに気づけた人の読解力、高すぎ

この伝言の状況を整理すると、以下の通り。

  • 龍園が負けそうな時に”だけ”発動
  • 坂柳と橋本を対話させ、和解させるように誘導している
  • 坂柳は『人工の天才より、真の天才である自分の方が優れている』と証明したい

ここで一番のポイントは、坂柳と橋本を和解させるように誘導していること。

これが綾小路が敷いたレールで、素直に橋本と和解する=綾小路の手のひらの上で踊るということになります。

しかし坂柳は自分>綾小路を証明するために、綾小路と勝負して勝利を収めるのがモチベーション。

ここで綾小路の思惑に乗っかっては、自分が綾小路以下だと証明するように感じてしまうでしょう。

では、綾小路の思惑に乗っからないためには?シンプルで、橋本と和解しないことです。

そして次のポイント。

この伝言が、龍園が負けそうな時にだけ発動するということ。

橋本とは和解しない場合、特別試験のルール上坂柳は明確な不利を背負うことになります。

つまり、綾小路は龍園が負けそうな時にだけ、龍園を手助けするような仕込みを入れたということ。

これはもう見たままの通りで、綾小路は龍園に肩入れしていることを示しています。

ここまで看破したことを行動で示すことで、坂柳は綾小路の意図を見破った。だから坂柳は綾小路に劣っていない、坂柳は綾小路より優れている、ということが示せます。

そして、ここで坂柳が取れる道は2つ。

  • 綾小路の意図を看破したと証明し、龍園にわざと負ける
  • 綾小路の敷いたレールに乗っかり、橋本と和解して龍園に勝つ

ここからはストーリー通りの展開で、坂柳は綾小路の意図を看破し龍園にわざと負けることを選びました。

読んですぐにえげつねえ~~となったのは一之瀬に対する精神攻撃でしたが、冷静になると坂柳に突き付けたトラップも相当残酷。

トラップを見破れなければその時点で坂柳は綾小路以下。

見破っても、自分より龍園との勝負を求めていると突き付けられ、完璧に見破ったぞとアピールするには龍園にわざと負ける(=退学する)しかない。

とんでもない袋小路に坂柳を追い込んだなと、綾小路の意図が見えて驚きました。

坂柳があまりにも不憫なので、負けを認めていた龍園のフォローが入って賭けは無効になったりしないかな…

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綾小路クラス移動説を考え直す

2年生序盤で綾小路が思い描いていた、4クラスが均衡する展開は今回の学年末試験でほぼ実現不可能となりました。

となれば当然、綾小路の狙いも少し変わったと見ていいでしょう。

しかしながら、堀北に対する言動を見る限り、綾小路が堀北クラスを離れるつもりなのも変わっていなさそう。

そうなると、綾小路の移動先が変わったと考えるのが自然ですね。

ここで4クラスが綾小路の所属先としてどうかをまとめるとこんな感じ。

  • 坂柳クラス:坂柳が退学すればリーダー不在だが、ポイント的には1位(Aクラス)
  • 堀北クラス:綾小路の言動から察するに、残留はなさそう。
  • 龍園クラス:綾小路は龍園との対決を望んでいる(坂柳談)ので、移動先には不適切。
  • 一之瀬クラス:恐らく挽回不可能なレベルまで沈んだ。また、一之瀬の綾小路への信頼が崩れたので、迎え入れられるとは考えにくい。

以上のことをまとめると、綾小路が移動する先として最も適しているのは坂柳クラスということになります。

もちろんこれは、坂柳が退学する前提になってしまいますが。

ただ、坂柳が退学しなかった場合でも、坂柳との対決をクラス内で行い、そこで勝利して坂柳クラスを掌握するという展開もあります。

他の状況と合わせると坂柳クラスに移動するのが、堀北クラス・龍園クラスとそれぞれ対決する機会が生まれるので、坂柳の退学に関わらず綾小路はクラス移動するんじゃないかなと思いますね。

ここからどうなるか、楽しみすぎます。

残すは軽井沢恵の処遇

さて、今回は数多くのヒロインに対して綾小路がアプローチ(というほどキラキラしたものではないが)をかける回でもありました。

堀北には試練を与え、激励と助言を。

一之瀬には手酷い裏切りを。

坂柳には非情な拒絶を。

そして龍園にはささやかな手助けを。

ぶんちりー
ぶんちりー

めちゃかわヒロインズを切って龍園に走る綾小路さんハンパないっす

ここで綾小路が決定的なアプローチを見せなかったのが、軽井沢。

彼女には春の別れなるものが訪れるのが確定していますが、学年末試験の今になってもまだその時が来ていません。

そして次は12.5巻で、春休み。

今回は各クラスのリーダーにスポットが当たったので、残すヒロインである軽井沢には次回スポットが当たるとみてよいでしょう。

一之瀬ファン、坂柳ファンにはダメージの大きい一冊でしたが、綾小路さんの鬼畜道はまだ終わらないはず。

12.5巻でさらなるダメージが僕たちオタクのメンタルに加えられるのを、楽しみに待ちましょう!

ぶんちりー
ぶんちりー

もうぶんちりーのライフは0よ!

よう実12.5巻の発売日

学年末試験のエピローグが気になるようこそ実力至上主義の教室へ 2年生12.5巻の発売日は未定です!

衣笠先生はヘルニアに苦労なさっているようですし、これほど面白いシリーズは滅多にないので、せかさずゆっくり待ちたいですね。

ハンターハンターほどでなければ、いくらでも待ちます!!!

コメント

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