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スパイ教室 14 《夢幻劇》のティア【あらすじと感想・考察】

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待ちに待ったぜ!スパイ教室!

前巻の衝撃的な結末から1年後の物語ということで、早く『灯』の少女たちのその後を知りたい気持ちでいっぱいでした。

※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!

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    ランの視点はまさに妙技!

    今巻の構成で特に秀逸だったのが、物語がディン共和国の防諜グループに所属する《浮雲》のランの視点で描かれたことです。

    前巻の衝撃的なクラウスの離反と決別。

    読者である私たちは、あの後、『灯』の少女たちがどんな心情になり、どう行動したのかという強い知りたいという願いを抱えていました。

    そして、元・『鳳』所属のランは、かつての友人である『灯』と、久しぶりに再会するという立場です。

    この元の友人であり、別チームにいるランの視点を通して物語を描くことで、読者の知りたいという気持ちと、ランの抱える「あのクラウスの裏切りを経て、彼女たちはどう変わったのか?」という疑問が見事に同調しました。

    さらに、ランは『灯』のメンバーに騙される側に立ち、私たち読者もまた、彼女たちの言動のどこまでが本当で、どこからが芝居なのか分からないというスパイ小説ならではのドキドキ感を、ランと一緒に実体験できたのも非常にグッドでした。

    客観的な視点から、成長した『灯』の姿が新鮮に描かれる構成は、まさにグッドアイデアだと感じました!

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    アクションよりも欺し合い!緻密なスパイ小説としての魅力

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    今回は、これまでの巻と比べてアクションシーンが控えめで、その分、欺し合いのシーンが格段に多く、そこが非常に面白かったです。

    ラノベでありながら、本作が持つスパイ小説としての魅力が最大限に発揮されていたと言えるでしょう。

    特に、何気ない会話や情報交換のように見えたやり取りが、実は緻密に計算された伏線になっており、その回収が見事に決まる展開には大満足でした。

    誰もが誰かを欺し、真実を隠し、疑心暗鬼の中で情報を探り合う……。

    この緊張感あふれる頭脳戦こそが、『スパイ教室』の醍醐味だと改めて感じさせられました。

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    グレーテの失恋が導いた、プロファイラーへの進化

    キャラクター描写で特に異彩を放っていたのが、グレーテの変貌ぶりです。

    彼女のクラウスロスと、クラウスへの失恋は、読者の想像以上にデカかったようで、そのショックから変に吹っ切れてしまっている姿には、思わず笑ってしまいました。

    しかし、その感情の果てに、彼女が対クラウス専門のプロファイラーとして覚醒していたのは、非常に熱い展開です。

    現・世界最高のスパイであるクラウスを相手取るには、彼の思考と行動原理を深く理解する専門家が必須であり、失恋という個人的な感情が、結果的にチームにとって最高の役回りを作り出したのは、皮肉的でありながらも物語として見事です。

    彼女が今後、クラウスの策略をどう見破っていくのか、グレーテの活躍は要注目です!

    スパイ教室15巻の発売日

    スパイ教室15巻の発売日は未定です!

    『鳳』を題材にしたスピンオフで、名作・自由研究には向かない殺人をオマージュしたタイトルのスパイ教室 side 『鳳』 スパイには向かない殺人も発売中!

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