中国のゲーム会社から発売された話題作、黒神話:悟空をクリアしたので感想をまとめていきます!
購入したバージョンとプレイ環境
- プラットフォーム:Steam(PC)
- バージョン:通常版
- PCスペック:RTX3070・Ryzen 7 7700・メモリ32GB・SSD搭載
- 操作方法:コントローラー(Microsoft Xbox One ワイヤレスコントローラー)
一言で感想を述べるなら
若干の粗はあっても、すべてがハイクオリティ
後述の悪かった点で粗を紹介はしますが、全体的なクオリティはとにかく高いです。
満足度は半端なく、アクションゲーム好きで満足できなかった人は少ないのでは?と感じたほど。
粗も手抜きで~というより、製作者の熱量がありすぎたが故にだったり、文化の違いだったりが原因に見えたので悪い印象ではなかったです。
アクションゲーム好きならばプレイして欲しい良ゲーでした!
ソウルライク?死にゲー?
このゲームって、所謂ソウルライクなの?難易度の高い死にゲーなの?
アクションゲームとは言うが、どんな塩梅なのか。これは結構気になるポイントですよね。
僕の感覚では、終盤に行くにつれ死にゲー感が増すという印象。
序盤は軽快でお手軽なアクションゲームでしたが、中盤以降はドンドン敵の攻撃が苛烈になり死にゲーっぽくなっていました。
システムもソウルライクな部分が多く、回復やスキルに回数制限があったり、基本が1vs1だったりとソウルっぽいな~~という印象。
ローリング…ローリング…攻撃…ローリング…みたいなテンポ感もかなりソウルライクでした。
とはいえ全体的な難易度は本家より易しく、救済アイテムがあったり、死んでもアイテムロストがなかったりと遊びやすい方かな~とも思いました。
良かった点
軽快なアクション
アクション面は孫悟空モチーフだけのことはあり、非常に軽快。
回避やジャンプは俊敏ですし、通常攻撃もテンポが早い棍棒の連撃。
通常攻撃やジャスト回避でゲージを溜め、強攻撃を行うゲームだったので軽快さが目立ちました。
特殊技も風のようになって奇襲する技があったり、終盤には筋斗雲に乗れたりと全体的に軽快さ・爽快さが感じられました。
飽きないボスラッシュ
ソウルっぽさがある本作の一番の特徴は、ボスの量。
本作は道中のギミックより、ボスの量に力が入れられているなと感じられました。(道中も章によっては凄く広く、探索のし甲斐があったけど)
少し進んだらボス。もう少し進んだらボス。さらに進んだらボス。
しかも使い回しがほとんどなく、様々な種類のボスと戦えるので飽きがこないと思います。
圧倒的な映像美
これはPVやプレイ動画を見れば一目瞭然ですが、映像美はとにかく圧倒的。
Unreal Engine 5ってこんなにすごいのか…と感動するくらい綺麗で、スペック要求と比較するととにかく美麗。(とはいえスペック要求は厳しいが)
中国らしさのある風景や、独特なビジュアルの妖怪など、圧倒的な映像美とマッチした世界観はとにかく楽しめます。
アクションゲーではありますが、フォトモードを楽しんだりもできました。
西遊記というバックボーン
本作はタイトルからも分かる通り、西遊記をモチーフにしたゲーム。
中国の会社×西遊記なので、相性抜群ですね。
そんな西遊記をバックボーンに持つ本作は、壮大な題材が屋台骨となっているので、独特の世界観がとにかく素晴らしいです。
海外の方が和ゲーをプレイして、武士などに心惹かれるのと同じ感覚なんでしょうね。
和でも洋でもない、中国ならではの世界感がとても新鮮でした。
章をクリアした際のアニメーションも、その章で登場した妖怪・人物の背景を描く気合の入ったアニメーションで、日本や西洋のそれとは異なるテイストで味わい深さがありました。
たまらないラスボス戦
ネタバレはなるべく避けますが、個人的にラスボス戦はかなり面白いと感じました。
良ボス・クソボスの観点で行くと良ボスではないかもしれませんが、発想はとても良かった。
ラスボスは強敵ですが、本作を通じて敵のモーションを覚えることができているはずなので、強いけど動きは分かる。
こうきたか~~と楽しめるラスボス戦でした。
悪かった点
幅の狭いビルド
孫悟空がモチーフなので仕方がないですが、武器が棍棒一択なのでビルドの幅は狭いなと感じました。
スキルツリーシステムはあり、通常攻撃を強化するのか、特殊攻撃を強化するのかといったビルドはありますが、そこまで大きくプレイフィールは変わりません。
それこそ、剣から槍に、斧にみたいな違いは感じられませんでしたね。
一応『構え』というスキルで強攻撃のモーションや特性が変わったりはしますが、通常攻撃は変化しないので幅の狭さは感じました。
嚙み合っていない戦闘システム
終盤にかけてボスの攻撃が苛烈になっていき、感じたのは戦闘システムとの相性の悪さ。
本作の戦闘システムは通常攻撃でゲージを溜めて、強攻撃を入れるというスタイル。
一応ジャスト回避でもゲージは溜まりますが、メインは通常攻撃のはずです。
そして、ダメージソースは通常攻撃ではなく、強攻撃なんですよね。通常攻撃もダメージは入りますが、どちらかというとゲージ溜めの手段。
しかしながら、終盤はボスの攻撃がかなり苛烈で、強攻撃を入れるタイミングがほとんどなかったり、通常攻撃でゲージが稼げなかったりします。
ジャスト回避が上手くできないと、全然ゲージが溜まらん!となりがちです。
ここは戦闘システムと敵のターンの長さが、イマイチ噛み合っていないなと感じました。
文化・前提知識の違い
最後は中国発で、中国ではお馴染みの西遊記を題材にしているが故の問題。
恐らく中国のユーザーや、西遊記に詳しい方は問題なく楽しめる、むしろ良質なストーリーになっていたのだと思います。
しかしながら、僕のような日本人ユーザーはそうではありません。西遊記は三蔵法師、孫悟空、沙悟浄、猪八戒…くらいしか知りませんでしたし、冒険の中で登場する数多くの妖怪や敵役なんて全く分からず。
本作は西遊記のその後を描くIFストーリーだったため、西遊記で登場した妖怪が再登場していましたが、チンプンカンプン。
ここら辺の説明がほとんどなく、いったい何の話をしているんだ???となるシーンが多かったので、ストーリーはふわふわした理解で終わってしまいました。
ここは完全に文化や前提知識の違いの問題で、軽く予習してから遊ぶべきだったなと思いましたね。
迷いやすいマップ
これはマップが作り込まれているからこそですが、迷いやすいなと感じました。
単なる平面ではなく高低差があったり、様々なルートが入り組んでいて、作り込まれたマップになっていたのが本作。
しかしながら、本作はマップ機能がありません。もちろんミニマップも。
なので、自分がどこにいるのかが分かりづらかったり、この道は通ったことがある道なのか?が分かりづらく、迷いやすいなと感じました。
一本道や二本道ならマップ機能なしでもいいかもしれませんが、これだけ複雑だとマップ機能は欲しかったですね。
総評
良かった点、悪かった点をまとめるとこんな感じ。
ポツポツ粗は見つかるものの、とにかくいいものを作るぜ!という熱量や全体的なクオリティの高さは素晴らしく、10点満点中9点はつけられるゲームだと思います。
アクションゲーム好きで、黒神話:悟空で満足できないのは贅沢が過ぎるだろ!と思うくらい満足感があると思いました。
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