今巻で全体論能力者であることが明かされた春暖嬉美。
ここで新約の設定を上手に活かしているのは流石人気No.1外伝ですね!
超能力者にも至ると言われている春暖の能力は、言及されているブラックホール生成だけではないはずなので考察していきます!
全体論能力者とは?
とある科学の超電磁砲 16巻にて、春暖嬉美が全体論能力者であるということが明かされました!
16巻の詳しいあらすじと感想考察はコチラでまとめています。
ここで新約 とある魔術の禁書目録を読んでいない人は、そもそも「全体論能力者」ってなんなの?となるはずなのでおさらいしていきましょう。
新約4巻で詳しく解説されている『全体論の超能力』。
全体論の超能力とは、学園都市とは異なる理論で発現される超能力です。
天然の能力者である「原石」は学園都市製と理論は共通しているので、全体論の超能力は根っからの別物ということですね。
端的に言うと、学園都市製は「ミクロな世界を歪めてマクロな超常現象を起こしている」のに対して、全体論は「マクロな世界を歪めてミクロな超常現象を起こしている」ものです。
これだけだとサッパリなので、実例を用いて見てみましょう。
余談ですが、ミクロは微小なもの、マクロは巨大なものという意味です。
学園都市製(従来)の超能力は、能力者が自分だけの現実と呼ばれる強い思い込みのようなもので能力を発現させます。
本作の主人公・御坂美琴の発電能力なら、「自分は発電ができる」というパーソナルリアリティで自分の認識を歪めることで、現実世界に超能力を発現させています。
- 自分の認識(自分だけの現実)=ミクロな世界
- 現実世界=マクロな世界
まとめるとこういう事ですね。
自分の認識を歪めるのがキーということです。
一方で、全体論の超能力は、能力者がより大きな世界を歪めることで能力を発現させます。
同じ発電能力を発現するにしても、宇宙のどこかで巨大な雷を起こし、その余波で自分の周りに電気を発生させます。
よりスケールの大きな世界を歪めた結果、その余波で自分の前に小さな超常現象が起きるという理屈です。
- 現実世界=ミクロな世界
- よりスケールの大きな世界(例:宇宙)=マクロな世界
まとめるとこういう事になります。
よりスケールの大きな世界を歪めるのがキーということです。
結果として全体論の超能力が決定的に異なるのは、2つの超常現象が起きるということですね。
学園都市製は自分の認識を歪めて能力発現に至っているので、超常現象は目の前の1つしか起きません。
一方で、全体論はより大きな世界を歪めて能力発現に至っているので、超常現象は目の前とより大きな世界の2つで起きるということです。
ここが、春暖の能力を考えていくうえで最も重要なポイントです。
ブラックホール生成は「マクロ」の現象では?
全体論の超能力は2つの超常現象が起きるということを先ほどお話しました。
では、春暖の能力として確定している、「宇宙のどこかに新たなブラックホールを発生させる」という能力はどちらの超常現象なのでしょうか?
僕は能力発現に必要であるより大きな世界の歪み、つまりマクロの現象だと考えています。
理由はシンプルに、能力のスケールが大きすぎるからですね。
これまで登場した能力たちを一通り見ても、これだけスケールの大きい能力はありません。
全体論の能力者も「掌から炎を出す」といった認識を持つそうなので、春暖が「宇宙のどこかにブラックホールを発生させている」といった認識を持っているとは考えにくいですよね。
いくら何でもスケールが大きすぎて、イメージが持てなさそうです。
なので、ブラックホール生成は能力発現に必要なマクロな現象であって、春暖の能力(ミクロな現象)は別にあると僕は考えています。
春暖の「ミクロ」な能力とは?
春暖の能力であるブラックホール生成がマクロな現象だとしたら、本当の能力であるミクロな現象はいったいなんなのでしょうか?
僕は2つの可能性を考えています。
それが発電能力とエネルギー生成能力です。
それについて考える前に、春暖の能力に関して分かっている重要情報を考えておきましょう。
それは、春暖の能力は簡単に計測できないという点です。
春暖の能力は簡単に計測できない
春暖がいた『能力向上実験』の研究者曰く、AIM拡散力場の放射量に対して観測データに変化がなさすぎるそうです。
発現しているにもかかわらず我々が観測できていない可能性が高い
とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 16
そしてこの可能性に基づいて「より多角的に」データを採取した結果、春暖の能力に気が付いたようです。
つまり、学園都市の最先端の機材でも容易に計測ができない能力だということです。
ここが、今後の考察のポイントになってきます。
①:発電能力
春暖の能力としてパッと思い浮かぶのは、『発電能力』ですよね。
美琴のように超電磁砲を撃ったり電磁力操作をしたりして美琴と渡り合っています。
春暖に宿った天使ドラゴンの能力の可能性もありますが、発電能力に関しては未確定のままとなっています。
これについてはコチラの記事で詳しく考察しています。
現状見られている超常現象では、発電能力によるもののみなので、やはり候補からは外せないです。
ただ、僕は発電能力は天使ドラゴンの能力で、春暖のものではないと考えています。
その理由は先ほど述べた、春暖の能力は簡単に計測できないという性質です。
電気の発生という分かりやすい現象が起きる発電能力を、『能力向上実験』の研究者と機材が見逃すとはとても思えません。
この性質から考えて、発電能力は候補ではあるものの可能性は低いと考えています。
②:エネルギー生成能力
僕が本命だと考えているのは、こちらの『エネルギー生成能力』です。
この考えに至ったのは、2つの情報からです。
まず、初春が解読した『能力向上実験』のレポートに記されていた情報です。
全世界のエネルギー問題を解決できる可能性あり
とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 16
ここまで言われるような能力であり、能力が育てば生成したブラックホールとパスが繋がる可能性があるそうです。
これはつまり、宇宙のどこかに生成したブラックホールからエネルギーを持ってこれる能力ということではないでしょうか?
仕組みとしてはエネルギー移動ですが、ブラックホールを自分で生成しているので現象としてはエネルギー生成能力ということになります。
確かにこれならエネルギー問題を解決できる可能性はありますね。
そして、もう一つの情報は天使ドラゴンのエネルギー源がブラックホールなのではないかという初春の推測です。
ドラゴンが春暖にエネルギー源としての価値を見出していると仮定しましょう。
しかし、確定しているブラックホール生成だけではエネルギー源足りえません。
遠い宇宙のどこかでブラックホールは発生しているわけですからね。
そして、自分で遠くからエネルギーを持ってくる力があるのなら、わざわざ春暖に宿ったりはしないでしょう。
となれば、残る可能性は春暖がエネルギーを生成している(ブラックホールからエネルギーを持ってきている)ケースです。
これならば前述の『能力向上実験』のレポートと矛盾しないですし、観測しにくいのもエネルギーが簡単には観測できない形態だとしたら納得です。(例:テレズマのようなエネルギー)
まとめ
まとめますと、春暖の能力は『エネルギー生成』であり、その仕組みは「発生させたブラックホールからエネルギーを持ってくる」ものである可能性が一番高そうです。
その根拠となる情報と推測はこちらです。
- 判明しているブラックホール生成は、全体論の超能力で見られるマクロな現象
- 春暖の能力は簡単には計測できない
- 春暖の能力はエネルギー問題を解決できる可能性を秘めている
- 天使ドラゴンは春暖がエネルギー源になるから宿っている
- ブラックホール生成のみでは天使ドラゴンのエネルギー源足りえない
- 発電能力は天使ドラゴンの能力と考えられる
獄門開錠編もクライマックスに突入していますから、更なる情報が17巻で明かされるのか楽しみですね!
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