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論理パズルと科学トリックが光る!「理系の血が騒ぐミステリ小説」5選

小説
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複雑な状況が鮮やかな論理パズルとして解き明かされる快感、そして理系的な知識や科学の法則がトリックの根幹にあることが理系ミステリの魅力。

世の中には多くのミステリーがありますが、今回は、元理系大学院生である僕が、心から「これは論理的に美しい」「理系の血が騒ぐ」と感じた、論理パズル要素と科学・理系要素が光る至高の理系ミステリを厳選して5冊ご紹介します。

理系出身の方ならニヤリとできる仕掛けがあるのはもちろん、理系分野に興味がある方にも、その知的な雰囲気を存分に楽しんでいただけるセレクトです。

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1. すべてがFになる

作品概要とあらすじ

元々工学系研究者である森博嗣氏が送り出した、記念すべき「S&Mシリーズ」の第1作です。

主人公の大学准教授・犀川創平と、女子学生の西之園萌絵が、孤島の研究所で起こった密室殺人事件に挑みます。

物語の舞台となるのは、天才プログラマ・真賀田四季博士が幽閉されているハイテクな研究所。

そこで発生した、あまりにも論理的で、あまりにも不可解な密室殺人の謎に、二人は挑むことになります。

推しポイント

この作品の最大の特徴は、工学、情報科学、そして人間の思考そのものを深くテーマにしている点です。

ストーリーには、高度なコンピュータシステムやプログラミングのロジックが深く関わってきます。

ロジカルな思考回路を持つ理系読者にとって、トリックの仕組みを追う過程は至高の快感です。

密室トリックは、物理的な不可能さだけでなく、人間の認識の盲点を突いてくる非常にロジカルな構成になっています。

物語を通して語られる犀川と四季博士の知的な対話は、読者に「人間とは何か?」「論理とは何か?」という深い問いを投げかけます。

ぶんちりー
ぶんちりー

天才同士の会話はマジで気持ちいい

単なるトリック解明を超えた、哲学的な奥行きを楽しみたい方に強くおすすめします。

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2. 眼球堂の殺人

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作品概要とあらすじ

建築家兼推理作家である周木律氏のデビュー作です。

舞台は、山中に佇む奇妙な建造物「眼球堂」。

その名の通り、まるで巨大な眼球を思わせる異様な建築物の中で、不可解な殺人事件が発生します。

招待された客たちが、閉ざされた密室状況下で、次々と仕掛けられた難解な論理パズルに巻き込まれていきます。

推しポイント

作者自身の経歴も相まって、この作品の魅力は、建築学幾何学といった理系分野の知識が、事件の舞台である「館」そのものに深く組み込まれている点です。

ぶんちりー
ぶんちりー

眼球みたいな館って、発想力がエグい

建物自体がトリックのヒントであり、同時にミスリードでもあります。

読者は、その幾何学的な構造と物理的な制約を常に意識しながら、謎解きを進める必要があります。

タイトルにもある通り、人間の視覚や錯覚を利用した巧妙なトリックが仕掛けられており、その科学的(あるいは心理学的)な根拠を推理するのも醍醐味です。

館ミステリーの王道でありながら、現代的で緻密な建築ロジックが加わることで、非常に新鮮な読書体験が得られます。

理系の素養がある方は、館の構造図を頭の中で組み立てながら読むと、面白さが倍増します。

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3. 一次元の挿し木

作品概要とあらすじ

主人公は、大学院で遺伝学を学ぶ大学院生。

ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨のDNA鑑定を行ったところ、なんと四年前に失踪した妹のものと一致するという、信じがたい結果が出ます。

ぶんちりー
ぶんちりー

あらすじのパンチ力エグすぎ太郎

主人公は不可解な鑑定結果の真相を突き止めようとしますが、相談相手だった担当教授は殺害され、古人骨も盗まれてしまいます。

妹の生死と、このDNAの驚くべき真相を追ううちに、悠は予測もつかない巨大な企みに巻き込まれていきます。

推しポイント

この作品の核となるのは、まさに現代科学の最先端である遺伝学DNA鑑定です。

「二百年前の人骨」と「現代の失踪者」のDNAが一致するという、科学的な観点からあり得ない矛盾が、読者と主人公を謎解きの世界に引き込みます。

遺伝学を専攻する主人公の専門家らしい行動や知識がストーリーの推進力となり、その知識の裏側にある科学的ロジックこそが、物語の真実を暴く鍵となります。

物語は、「なぜDNAが一致したのか」という、科学的な論理パズルと、背後に存在するスケールの大きな陰謀という二重の謎で構成されています。

専門的な知識を背景としながらも、アドベンチャー小説のような勢いと、成長小説としての面白さも兼ね備えています。

科学の知識がサスペンスとロジックに昇華されている傑作です。

4. 禁忌の子

作品概要とあらすじ

現役医師である作者が描く、医療×本格ミステリーの第34回鮎川哲也賞受賞作です。

救急医の武田の元に、身元不明の溺死体「キュウキュウ十二」が搬送されます。

驚くべきことに、その遺体は武田自身と瓜二つでした。

ぶんちりー
ぶんちりー

あらすじのパンチ力エグすぎ太郎 その2

彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか。

武田は旧友で医師の城崎と共に調査を開始します。

鍵を握る人物に接触しようとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されるという事態に直面。

武田は、自らのルーツと、事件の裏にある医療が孕む「禁忌」へと迫っていきます。

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推しポイント

救急医という立場から描かれるリアルな医療現場の描写と、事件に深く関わる医学的・生物学的な知識がトリックの根幹を成しています。

「瓜二つの自分」というテーマは、遺伝子レベルでの同一性やクローン技術といった生命科学的な思考を誘発し、読者に「俺たち」は誰なのかという問いを突きつけます。

事件の謎は、物理的な密室殺人という古典的なパズルと、生命の根源に関わる科学的な謎が組み合わさった複雑な構造をしています。

本作は高いストーリーテリング能力と、良質なサスペンスドラマのように読者を没入させる展開が魅力です。

現役医師だからこそ描けるリアリティと、本格ミステリーとしての論理的な解明が見事に両立しています。

5. その可能性はすでに考えた

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作品概要とあらすじ

山村で起きた、カルト宗教団体の斬首集団自殺。

その事件で唯一生き残った少女には、首を斬られた少年が自分を抱えて運ぶという、物理的にありえない不可解な記憶がありました。

首無し聖人伝説のようなこの事件の真相とは?

推しポイント

この作品の理系要素は、特定の科学知識というよりも、「科学的方法論」や「演繹的な思考の極致」にあります。

探偵の推理プロセスは、まさに科学的アプローチそのもの。

いくつもの仮説(=トリックの可能性)を立て、論理的に矛盾がないか検証し、次々と否定していく姿勢は、実験と論文執筆に明け暮れた理系出身者なら共感しかありません。

ぶんちりー
ぶんちりー

指導教員とのやり取りに近しいものを感じる

「作者と読者の知恵比べ」をこれほど純粋に楽しめる作品は稀です。

ミステリーを読み慣れた方ほど、探偵が「その可能性はすでに考えた」と切り捨てる時の爽快感と敗北感の両方を味わうことができます。


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