大悪魔コロンゾン復活!
世界を滅ぼす魔術・アディリカが完成してしまう危機に直面しながらも、科学サイドと魔術サイドの足の引っ張り合いや各々の思惑が絡み合う禁書らしい一冊でした!
※ここから先は【ネタバレ】全開です!!!
原点回帰!懐かしくも新しい、王道構成の復活に歓喜!
今巻で最も印象的だったのは、旧約を彷彿とさせる構成でしたね。
上条当麻たちvs大悪魔コロンゾンという、非常に分かりやすい構図。
そして、その戦いに科学サイドの学園都市と魔術サイドのイギリス清教が、それぞれ別の思惑で絡んでくる。
新約シリーズでは様々な勢力が入り乱れていましたが、やはりこの王道ともいえる構図が、ファンとしては一番しっくりきます。
「とある」の看板を掲げる作品として、魔術と科学の二大勢力が複雑に絡み合う原点的な面白さが凝縮されていて、非常に読み応えがありました。
三つ巴のヒーロー、上条・一方通行・そして浜面の魅力
今回、コロンゾンという強大な敵に対し、上条当麻、一方通行、浜面仕上という三人のヒーローがそれぞれ異なるアプローチで関わっていくのが、非常に禁書らしくて最高でした。
上条と一方通行がコロンゾンを止めようと必死になる中、唯一コロンゾンの世界を滅ぼす動きを肯定したのが浜面でした。
彼の行動は、上条や一方通行には決して出せない、彼らとは異なる「弱者」としての視点から導き出された結論であり、まさに浜面らしい魅力が光っていましたね。
三者三様のヒーローが異なる結論を出すこの構図こそが、このシリーズの最大の面白さの一つだと改めて感じました。
救世主は二人のヒロイン!ファンサービスに痺れる展開!
そして、クライマックスで上条、ひいては世界の窮地を救ったのが、インデックスと御坂美琴だったのも、ファンサービスとして素晴らしい演出でした!
魔術サイドの禁書目録と、科学サイドの超電磁砲
とあるシリーズの二枚看板であり、メインヒロインである二人が、遅れて、しかし確実に物語に絡んできたのは、本当に痺れる展開でした。
これまでのシリーズでは、蚊帳の外に置かれがちだった二人、特にインデックスがどう活躍してくれるのか、次巻が楽しみでなりませんね。
旧約の「その後」を描く、創約ならではの繋がり
今回もそうでしたが、『創約』は旧約時代のキャラクターたちの「その後」を丁寧に描いてくれているのが、ファンとしては非常に嬉しいポイントです。
特に、神崎のインデックスに対するモノローグがすごく響きました。
前巻でステイルが出していた結論とはまた異なる、インデックスの元パートナーとしての彼女の結論と覚悟は、短いながらも胸に迫るものがありました。
過去を背負った上での決意が描かれているところに、このシリーズの深みを感じますね。
これも長年続いてきたシリーズだからこその感慨深さ。
神崎火織は二度とインデックスの隣には立てない。
そこには今、別の人達がいる。
だけど彼女は、誰かを押しのけてまで自分の居場所を取り戻そうとは考えていない。
記憶と共に信用は無に帰した。
ならば新しく積み重ねていくだけだ。以前とは違った関係になったとしても。
次巻への期待と、物語の未来
コロンゾンとの決着は次巻に持ち越されましたが、上条がコロンゾンのロジックにどう向き合い、どんな「説教」をして、「その幻想をぶち殺す」を決めてくれるのか。
三人のヒーローと二人のヒロインが、それぞれの想いを胸に、今後どう物語を進めていくのか。
そして、もう1人の、4人目のヒーロー・アレイスターがどう魅せてくれるのか。
創約の前半戦は、いよいよクライマックスに向けて加速していくことでしょう!
この1冊でもたっぷり楽しめましたが、次が待ちきれない展開ですね!
創約14巻の発売日
そんな創約 とある魔術の禁書目録 14巻の発売日は未定です!
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