その魔女は、ガンダムを駆る。
7年ぶりのテレビアニメシリーズ最新作で、プロローグに1話に主題歌に小説にととてつもない話題を作りまくっている水星の魔女。
今回はYOASOBIが歌うOPテーマ祝福とその原作小説から読み解けるポイントを考察していきます!
機動戦士ガンダム 水星の魔女とは
機動戦士ガンダム 水星の魔女は7年ぶりに放送されるガンダムシリーズのアニメ。
こちらは機動戦士ガンダムとはついているものの、初代ガンダムから続く宇宙世紀シリーズからは完全に独立した作品。
いわゆるアナザーと呼ばれる系列で、直近の鉄血のオルフェンズなどと同様のタイプです。
要するに前提知識は一切必要ない、新規で見るのにぴったりなガンダムという事です!
ASという年号の世界で、主人公・スレッタ・マーキュリーが水星からアカスティシア高等専門学園に転入してくるストーリー。
ガンダム(GUND技術)とモビルスーツ、スペーシアン(宇宙サイド)とアーシアン(地球サイド)といった様々な対立構造が垣間見える舞台で繰り広げる物語を楽しむ作品と言えるでしょう。
配信はこちらのサービスから視聴可能なのでぜひ見てみてください!
OPテーマはYOASOBIの祝福
OPテーマはガンダムにしては驚きのYOASOBI
イメージとは少し離れたチャレンジングなチョイスでしたが、そんな意外性を吹き飛ばす素晴らしい曲で僕たちファンを圧倒してくれました。
僕は特に間奏が好きで、どことなくガンダムっぽさがあるメロディが癖になってどハマりしました。
もちろん歌も歌詞と合わせてガンダムの歌って感じで、文句のつけようがない素晴らしい一曲です。
YOASOBI効果でガンダムを見てみようって人が増えるといいなあ~
みんなで一緒に情緒のジェットコースターを味わおうぜ!
歌詞:
遥か遠くに浮かぶ星を
想い眠りにつく君の
選ぶ未来が望む道が
何処へ続いていても
共に生きるから
ずっと昔の記憶
連れられて来たこの星で君は
願い続けてた
遠くで煌めく景色に
飛び込むことが出来たのなら
一人孤独な世界で
祈り願う
夢を描き
未来を見る
逃げ出すよりも進むことを
君が選んだのなら
誰かが描いたイメージじゃなくて
誰かが選んだステージじゃなくて
僕たちが作っていくストーリー
決して一人にはさせないから
いつかその胸に秘めた
刃が鎖を断ち切るまで
ずっと共に闘うよ
決め付けられた運命
そんなの壊して
僕達は操り人形じゃない
君の世界だ 君の未来だ
どんな物語にでも出来る
逃げる様に 隠れる様に
乗り込んで来たコクピットには
泣き虫な君はもう居ない
いつの間にかこんなに強く
これは君の人生
(誰のものでもない)
それは答えなんて無い
(自分で選ぶ道)
もう呪縛は解いて
定められたフィクションから今
飛び出すんだ
飛び立つんだ
誰にも追いつけないスピードで
地面蹴り上げ空を舞う
呪い呪われた未来は
君がその手で変えていくんだ
逃げずに進んだことできっと
掴めるものが沢山あるよ
もっと強くなれる
この星に生まれたこと
この世界で生き続けること
その全てを愛せる様に
目一杯の祝福を君に
ガンダム・エアリアルの心
プロローグやゆりかごの星を観た後に祝福の歌詞を読むと、この歌詞がエアリアルの視点である事が分かります。
プロローグのあと、水星に逃げ延びたエリクト・サマヤ(スレッタ・マーキュリー)が成長していく姿を見守っていくストーリーが描かれていますからね。
そんなエアリアルから見て、スレッタはもう泣き虫ではなく、強く成長し外の世界へ踏み出した勇気ある家族。
しかし同時に、彼女が呪いに巻き付かれていることも分かっています。
世界から忌み嫌わるガンド・アーム技術、ヴァナディース機関奇襲作戦の生き残り、母に仇討ちの手段として送り込まれた学校生活。
1話が始まる前からスレッタの知らないところで、呪いはドンドン積み重なっています。
そんなスレッタと共に歩み戦うと覚悟を決め、スレッタの剣としての役割を与えられたエアリアル。
君の選ぶ未来が
望む道が
何処へ続いていても共に生きるから
祝福
決して一人にはさせないから
祝福
これまでのガンダムも主人公・パイロットにそれぞれの形で寄り添い、道を切り開いて来ました。
しかしエアリアルはこれまでのガンダムとは違い、明確な「心」を持った存在である事がこの覚悟から分かります。
届かない声でスレッタの母に、スレッタを復讐に巻き込まないでくれと懇願する姿はあまりにも心に満ち溢れていました。
ダメ。
ダメだよ、お母さん。
僕はいいけど、スレッタはダメだ。あのコは、あんなにいいコなんだから。
復讐なら僕らだけでやろうよ。スレッタを巻き込まないで。
ゆりかごの星
祝福の歌詞、そしてその原作小説であるゆりかごの星からエアリアルが心を持つガンダムである事が見えてきます。
だからこそエアリアルの初期兵装はガンダムシリーズでもラスボス級のぶっ壊れ装備であるガンビットなのかもしれませんね。
迫り来る多くの敵をスレッタに近づけさせず、殲滅し、時には盾となる。
ガンビット・ファンネル系の撃破手段はまずガンビットを1つずつ撃ち落として行くことで、本体に突っ込めば1話のグエル専用ディランザのように返り討ちに合います。
可能な限りスレッタを守るための兵装だと思えば納得の装備で、エモさが限界突破してしまいますね。
あと、1話でミオリネが登場した際に全く性能を発揮しなかったのも、ミオリネの実力不足だけでなくエアリアルが拒絶したからかもしれません。
考えれば考えるほどエアリアルの心が見えてくるこの作品において、そのキッカケをくれる祝福は本当に素晴らしい曲だと言えるでしょう。
呪いだらけのスレッタ
ここまで出てきた1時間と少しの情報だけでも、スレッタが呪いまみれな事が分かります。
ガンドアーム技術の結晶であるエアリアルに乗れる唯一の人物であり、4歳にして3機のモビルスーツを撃破したヴァナディース機関の生き残りであり、そうとは知らず母親に復讐の手段として憧れの学校に送りこまれ、仇の娘の婚約者になってしまった。
既に雁字搦め過ぎるだろうと言いたくなるくらいとんでもない状況に置かれています。
皮肉にもスレッタがグエルに勝ってしまったために仇であるデリング・レンブランの暗殺計画も中断されてしまいましたしね。
ここまで負のエネルギーが集約してしまっているスレッタが幸せになれるのか。
1話ラストで、エアリアルの掌の上でスレッタとミリオネが婚約した時はエンダアアアアとなりましたが、冷静に考えるとあまりにも不幸の波動を感じてしまう状況ですね。
この2人が親の功罪を知ってしまった時にどうなるのか。
まずはここが1つ目の大きなターニングポイントになるでしょうから、目が離せませんね。
いやここでミリオネと結ばれて、母親と戦うストーリーもキツすぎるんだけどね…
唯一の肉親と戦うか初めての友達?であり婚約者と戦うかの2択って人の心とかないんですか!!!
主人公に寄り添い道を切り開く相棒
そんなエグすぎる境遇に置かれたスレッタを守れる唯一の存在と言えるのが、ガンダム・エアリアル。
心を持ち、スレッタのために戦うと覚悟を決めた相棒。
ハイパー覚悟ガンギマリAIと言って差し支えないでしょう。
産みの親であるスレッタの母には逆らえないと言っていましたが、スレッタを守るためには彼女と対峙しなければならないシーンもあるでしょう。
こういった表現になっているからには、エアリアルにはパイロット・機体からコントロールを剥奪する機能が組み込まれている可能性もありますよね。
ガンダムUCのNT-D、新世紀エヴァンゲリオンのダミーシステムのようなものでしょうか。
これに対して心で打ち勝つといった展開があるかもしれませんね。
また時には、スレッタを守るためにスレッタの意に反して動かなければならない事もあるでしょう。
イメージとしては翠星のガルガンティアのチェインバーのように。
心を持つ存在だからこそできる、心を持つ存在らしい活躍がエアリアルには期待できそうです。
エアリアルがスレッタを守るために自爆特攻とかしたら僕は涙を流しながら昇天して成仏してしまうかもしれん…
ゆりかごの星で感じる違和感と謎
ゆりかごの星を読んでいて感じた違和感が、エアリアルが登場人物を呼ぶ呼び方。
ルブリスではなくエアリアル。
エリクトではなくスレッタ。
水星に逃げてきたばかりの時から、あまりにも自然に新しい名前で呼んで居ますよね。
この時点でのスレッタは6歳なので、エリクト=スレッタならプロローグから2年なのにあまりにも早くあまりにも自然。
そしてデリングの老け方。
10年かそこらにしては老けすぎに見えますし、もしかするとプロローグが10年ではなく30年ほど前のストーリーなのかもしれません。
プロローグを見る限りではエリクトの母・エルノラ・サマヤは娘を復讐の手段にするタイプには見えませんしね。
プロローグは大きなミスリードという可能性もありそうなので、この点も注目していきたいところです!
僕が深読みしすぎなだけかもしれませんが(笑)
まとめ
果たしてスレッタとエアリアルは呪いを祝福に変えられるのか。
間違いなく今季の覇権アニメとなるであろう本作から目が離せませんね!
日5ガンダムがあるとサザエさん症候群も吹っ飛ぶので超オススメだゾ!
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